気を抜く
きをぬく
表現動詞-五段-カ行
標準
to lose focus
文例 · 用例
そこで、そういう捉われた頭を変換さすために仏教の禅語で「橋は流れて水は流れず」というような奇妙な言葉を、わざと言い出して、ちょっと人の気を抜くのです。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
舞台面のモノスゴサに惹きつけられて、身動きも出来ず見ているうちに、体を緩めたり、気を抜く余裕なんか只の一刹那もないところを翁が教育している事が、子供心にもハッキリとわかった。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
なるほど当分は気を抜くためにこの土地を立ち退くのが六三郎の身の為でもあろうと考えた。
— 岡本綺堂 『心中浪華の春雨』 青空文庫
時々蒸気を抜く音が壁を震動させると、テーブルの上の真赤なチューリップが首を垂れたまま慄えていた。
— 横光利一 『上海』 青空文庫
上は火を載せても転げ出さないようにちょうどお膳の縁のような縁を鉄板で拵えて下の方も火気を保つため上と同じ位な縁の足を出して火気を抜くため指の太さ位な孔を一側へ三つ位明けておくのです。
— 秋の巻 『食道楽』 青空文庫
主人も此頃は嫌な事ずくめで、自分の立てて居る目算がバタバタとわきから崩れる有様なので、当分気を抜くに其れも好かろうと云うので、僅かの着換えを持って旅立つ事に成った。
— 宮本百合子 『お久美さんと其の周囲』 青空文庫
甲府城乗取りの陰謀は、これがために一頓挫して、南条らは一時、気を抜くために江戸へ退散したことも、山崎は最初から知っていました。
— 禹門三級の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
つまり音のする懐中時計などを空気ポンプのなかに入れて空気を抜くと、音が聞こえなくなってしまうのを確かめました。
— 石原純 『ロバート・ボイル』 青空文庫