気を張る
きをはる
表現動詞-五段-ラ行
標準
to steel oneself to
文例 · 用例
努力は「努めて気を張る」のであり気の張りは「自然に努力する」のである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
上に挙げた以外に、なお多く子気も有れば隣気も有るから、張る気を張る気として保って、そして物事に接するということは、中々簡単では無いのである。
— 幸田露伴 『努力論(現代訳)』 青空文庫
それで、何の、女でこそあれ、と気を張る。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
実際聴きわける耳もないのに謡と思うとああいう風に気を張るのかと思うと、暗い一念、という印象が強く私に遺されていた。
— 宮本百合子 『祖母のために』 青空文庫
若い女の子がワサワサいるところだと、ひとに負けまいと思って気を張るから、いやなのだって。
— 一九三九年(昭和十四年) 『獄中への手紙』 青空文庫
「行くさきをはるかに祈る別れ路にたへぬは老いの涙なりけり 不謹慎だ私は」 と言って、落ちてくる涙を拭い隠そうとした。
— 松風 『源氏物語』 青空文庫
」 かきをはると、ユウコフは、紙を四つにをつて、それをこなひだかつておいた封筒に入れました。
— アントン・チエーホフ Anton Chehov 『てがみ』 青空文庫
お互に気もちはちやんとわかつてゐながら負け惜みの平気を装つて、晩までおろせなかつたらどうしようかしらん、すつかりだまをだすんぢやなかつたのに なぞと思ひながらやつとこさとおろして糸をまきをはるとそれまでいつぱいになつてた胸がからりとして思はず顔を見あはせ わはははは と笑ふ。
— 中勘助 『銀の匙』 青空文庫