梓
あずさ異読 し・アズサ
名詞頻度ランク #26696 · 青空 449 例
標準
Japanese cherry birch (Betula grossa)
文例 · 用例
あわれ、清く、高き、雪の日本アルプス、そのアルプスの一線で、最も天に近い槍ヶ岳、穂高山、常念岳の雪や氷が、森林の中で新醸る玉の水が、上高地を作って、ここが渓流中、色の純美たぐいありともおぼえない、梓川の上流になっている。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
しかしてどこから見ても、神河内を統御する大帝は穂高岳で、海抜五千七百尺の神河内から聳ゆること更に五千尺に近く、梓の濶流も、支線の小峡流も、その間の幾十反の点々たる平地も、何もかも一切包まれた谷は、神つ代の穂高見の命の知ろし召す世界である。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
二十五日 宮川の池に沿いて、宮川の窪を登り、岩壁を直進して、御幣岳の最南峰に登り、各峰を縦走して、二十一日の来路と合し、降路は下宮川谷に入りて、梓川に下り、上高地温泉に帰宿。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
橋を渡って、竹籔の中を、しゃにむに押し分け、梓川の水面を見ながら、森の中を三、四町往ったかとおもうと、温泉宿の火光がちらりと見えた、嘉代吉が「オーイ」と呼んで見たが、返辞は更にない。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
夜など、燭を秉って、湯殿へ通うと、空には露が一杯で、十一月頃の冷たさが、ひしひしと肌に迫る、そうして凸凹のないところは、ないくらいな山の中にも、梓川が、静かな平坦な大道路となって、森の中を幅びろくのしている。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
前の峰からは、大残雪が横尾の谷へと白く走っている、御幣岳からずり下りに、梓川の方へと立て廻わす大岩壁は、屏風岩とも、仙人岩とも言うそうで、削ったようなのが、大手をひろげて立ち塞がっている、東の空にピラミッド形をしてそそり立っているのは、常念岳らしい。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
二 温泉宿から梓川に沿いて、河童橋を渡り、徳本の小舎まで来た、飛騨から牛を牽いて、信州へ山越しにゆく牧場稼ぎの人たちが、行き暮れて泊まるところだ。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
文中に前穂高とあるは、御幣岳の北部より下れる一支峰にして、梓川に臨み、上高地温泉または河童橋より、最も近く望見し得らるる、三角測量標を有せる低山をいう。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
作例 · 標準
山林の調査中、樹皮が特徴的な梓の木が群生しているのを見つけた。
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梓の木から抽出された精油は、サロンの新しいマッサージオイルとして人気が出ている。
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木工職人は、強靭な梓の材を使って美しい曲げ木の椅子を作り上げた。
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yellow catalpa (Catalpa ovata)
作例 · 標準
漢方薬の材料として、乾燥させた梓の果実を薬研で細かくすりつぶした。
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庭の梓の木が大きな葉を広げ、夏の日差しを遮る心地よい木陰を作ってくれている。
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梓の実は細長いささげ豆のような形をしており、秋になると茶色く熟す。
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Japanese mallotus (Mallotus japonicus)
作例 · 標準
春の野山を歩いていると、新芽が鮮やかな赤色をした梓の木が目にとまった。
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昔の人々は、梓の大きな葉を食物を包むのに利用していたという。
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空き地にいち早く生えてきた梓の若木が、太陽の光を浴びてぐんぐん成長している。
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printing block
作例 · 標準
長年の研究成果をまとめた論文集を、ついに梓に上せる日がやってきた。
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師匠の遺稿を整理し、なんとか梓に刻んで後世に残すための資金を集めている。
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初めて書き上げた小説が梓に上ることになり、喜びで胸がいっぱいだ。
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catalpa bow
作例 · 標準
神事の際、神主は悪霊を祓うために梓の弦を強く弾いて音を鳴らした。
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古代の武士たちは、反発力の強い梓で作られた弓を実戦で愛用していたという。
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博物館のガラスケースの中に、美しく装飾された儀式用の梓が展示されている。
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catalpa medium
作例 · 標準
村に災いが続いたため、長老たちは梓を呼んで神意を尋ねることにした。
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梓は弓の弦を鳴らしながら、トランス状態に入って死者の言葉を語り始めた。
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民俗学のフィールドワークで、かつてこの地方で活動していた梓についての伝承を採集した。
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ウィキペディア
梓(あずさ、し)は、樹種の名である。
出典: 梓 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0