海抜
かいばつ
名詞頻度ランク #34922 · 青空 211 例
標準
height above sea level
文例 · 用例
一八の屋根に鶏鳴きて雨を帯びたる風山田に青く、車中には御殿場より乗りし爺が提げたる鈴虫なくなど、海抜幾百尺の静かさ淋しささま/″\に嬉しく、哀れを止むる馬士歌の箱根八里も山を貫き渓をかける汽車なれば関守の前に額地にすりつくる面倒もなければ煙草一服の間に山北につく。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
しかしてどこから見ても、神河内を統御する大帝は穂高岳で、海抜五千七百尺の神河内から聳ゆること更に五千尺に近く、梓の濶流も、支線の小峡流も、その間の幾十反の点々たる平地も、何もかも一切包まれた谷は、神つ代の穂高見の命の知ろし召す世界である。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
これを上氷瀬という、バロメートルを見ると、実に海抜二千三百|米突、あまり高過ぎるから多分狂っているのであろう。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
疲労の足を引き擦って、石壁の上に登りついたとき、眼は先ず晶々|粲々として、碧空に輝きわたる大雪田、海抜三千百八十九|米突の高頂から放射して、細胞のような小粒の雪が、半ば結晶し、半ば融けて、大気を含んだ、透明の泡が、岩の影に紫色を翳しているのに、眩ゆくなるばかりに駭いた、南方八月の雪!
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
吉田口は大月駅から緩やかな上りで、金鳥居のところが海抜約八百メートル。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
しかるに大宮口は、品川湾から東京の上町へでも、散歩するくらいの坂上りで、海抜僅かに百二十五メートルに過ぎない。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
海抜二千四百五十米、寒暖計六十二度、ここで大宮口の旧道と、一つになるのだと強力はいう。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
室ごとに請わるるままに、金剛杖に焼印を押すが、不二の象形の下に、合目や岳の名を書いたり、不二形の左右に雲をあしらい、御来光と大書して、下に海抜三千二百何メートルと註してあったり、富士とうずまく雲を下に寄せて、その上に万年雪の詠句を題したものなど、通俗的の意匠が施されている。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
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海抜(かいばつ)とは、海水面から測った陸地の高さのことである。
出典: 海抜 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0