逆境
ぎゃっきょう
名詞頻度ランク #22102 · 青空 283 例
標準
adverse circumstances
文例 · 用例
肉親の愛さへも知らないほど、不遇な逆境に育つた彼が、少年の時から夢に描いてこがれたものは、和氣藹々たる家庭生活の實現だつた。
— 萩原朔太郎 『所得人 室生犀星』 青空文庫
それは彼が長い間逆境にあつて苦勞したためである。
— 萩原朔太郎 『室生犀星の印象』 青空文庫
元来正賓は近年逆境におり、かつまた不如意で、惜しい雲林さえ放そうとしていた位のところへ、廷珸の侮りに遭い、物は取上げられ、肋は傷けられたので、鬱悶苦痛一時に逼り、越夕して終に死んでしまった。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
いったい黒田は子供の時分から逆境に育ってずいぶん苦しい思いをして来た男だけに世間に対する考えもふけていて、深い眼の底から世の中を横に睨んだようなところがあった。
— 寺田寅彦 『イタリア人』 青空文庫
そういう風変わりな学者の逆境に沈むのは誠にやむを得ないことかもしれない。
— 寺田寅彦 『時事雑感』 青空文庫
我我は不運な藝術家で、あらゆる逆境に忍んで居る。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
我我は不運な芸術家で、あらゆる逆境に忍んで居る。
— 萩原朔太郎 『散文詩集『田舎の時計 他十二篇』』 青空文庫
実例に照しても、僕の知人や親辺やで、名前を変へてから運がよくなり、急に病気が癒つたり、逆境から脱したりした人が尠なくない。
— 萩原朔太郎 『名前の話』 青空文庫