前程
ぜんてい
名詞
標準
the journey before one
文例 · 用例
『どうせ待つなら品川で待ちましようか、同じことでも前程へ行つて居る方が氣持が可いから』と自分がいふと『ハア、如何でも。
— 国木田独歩 『湯ヶ原ゆき』 青空文庫
彫刻師はその夜の中に、人知れず、暗ながら、心の光に縁側を忍んで、裏の垣根を越して、庭を出るその後姿を、立花がやがて物語った現の境の幻の道を行くがごとくに感じて、夫人は粛然として見送りながら、遥に美術家の前程を祝した、誰も知らない。
— 泉鏡花 『伊勢之巻』 青空文庫
けれど、それも以前程はっきりした歓喜の表現ではなくなっていた。
— 岡本かの子 『明暗』 青空文庫
併し妙な事にはキスをしない前程美しくはありませんでした。
— DAT FLEESCH 『尼』 青空文庫
寝る前程寒かないことね。
— 森鴎外 『心中』 青空文庫
」「いや、この頃ぢや、それにも以前程の熱は持つてゐないがね。
— 牧野信一 『冬物語』 青空文庫
最近の牧野の仕事は何か色彩に就いて以前程衝動的美しさを感じてゐないやうだ、『芍薬』の花を※してある壺のその壺の絵画の太い線描などはいかにも牧野が線に対して特別な愛着を示してゐるといつた表現である。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
古道敗殘の茅屋、さらでだに詩趣多きに、二千年の昔、前程に淺間、立科の高嶺を仰ぎ、後ろに關東の平原を顧みて、『吾妻はや』と歎かせ給ひし日本武尊の心や如何なりけむ。
— 大町桂月 『碓氷峠』 青空文庫
作例 · 標準
新天地での前程は、希望に満ちていた。
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彼の前程には、多くの困難が待ち受けているだろう。
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若者たちは、輝かしい前程を夢見て努力している。
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