悪銭
あくせん
名詞
標準
ill-gotten money
文例 · 用例
けれども、悪銭身につかぬ例えのとおり、酒はそれこそ、浴びるほど飲み、愛人を十人ちかく養っているという噂。
— 太宰治 『グッド・バイ』 青空文庫
金力の跋扈、ことに下等獣類に等しき工夫共の手により質朴なる田舎に撤かるる悪銭は、実に慨嘆に堪えぬ。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
「おれの身代はもともと悪銭で出来たのだから、こうなるのが当りまえだ。
— 岡本綺堂 『自来也の話』 青空文庫
それを私は、電話の横にかかったボールドにチョークで書き直すのであったが、それを見ながら叔父は腹の中でいろんな奸策を立て直しつつ、お客の株を売ったり買ったりして、悪銭をカスッている事が私によくわかった。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
ひとに儲けさせるのはうまいが、自身で儲けるぶんにはからきし駄目で、敢えて悪銭とはいわぬが、身につかなかったわけだ。
— 織田作之助 『勧善懲悪』 青空文庫
まして非道をして拵へた貨、そんな貨が何の頼になるものですか、必ず悪銭身に附かずです。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
殺された郡兵衛は悪銭身に着かずで、持ち逃げの金はみんな道楽に使ってしまい、今では本郷辺の旗本屋敷の若党に住み込んでいて、その日は千駄ヶ谷辺の知りびとのところへ尋ねて行く途中、子供のみやげに柿を買っている処を、おのれ盗賊とばっさりやられたのですが、全く盗賊に相違ないのですから仕方がありません。
— 青山の仇討 『半七捕物帳』 青空文庫
しかも悪銭は身につかないで、百両の金も酒と女と博奕でみんなはたいてしまった。
— 化け銀杏 『半七捕物帳』 青空文庫
作例 · 標準
例文1
例文3
例文5
例文7