脅しつける
おどしつける
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to threaten
文例 · 用例
獅子の笛、あんまの笛、猫の眼、老婆のおはぐろ、街をつっ走る狂女、仏壇、押入れ、到るところに正三を脅しつけるものがゐた。
— 原民喜 『恐怖教育』 青空文庫
鋏の柄に着いてゐる米粒ほどの透明な石を、明るい光線にあてて眺めると、石の底に雪の峰や曠野が浮んで来る、恐らく鋏の微かな錆の斑点が、そんな錯覚を齎すのかも知れないが、その空間の小さな夢は、視るものの膚を冷りとさせ、やがてさう云ふ運命が何時かは君の身の上にも実現するぞと脅しつけるのだった。
— 原民喜 『真夏日の散歩』 青空文庫
路面電車の人を脅しつける歯ぎしり。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
蜜蜂は癇癪をおこして、脅しつけるやうに私の耳のあたりをぐるぐると廻つてゐたが、それでもあきらめたらしく、やがてどこかへ姿をかくしてしまつた。
— 薄田泣菫 『独楽園』 青空文庫
信用を墜しちゃ大変です」お島は片意地らしく脅しつけるように言って、筋張った彼の手をきびしく払退けた。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
そして、好意のない脅しつけるような声で云った。
— 宮本百合子 『古き小画』 青空文庫
呼びかけ、挑みかけ、脅しつける――しかし相手は、決った時間が来なければ応えない。
— HISTOIRES NATURELLES 『博物誌』 青空文庫
呼びかけ、挑みかけ、脅しつける――しかし「もう一つの」は、きまった時間にでなければ応えない。
— LE VIGNERON DANS SA VIGNE 『ぶどう畑のぶどう作り』 青空文庫