老練
ろうれん
形容動詞名詞-の形容詞名詞
標準
experienced
文例 · 用例
下 此二人の少女は共に東京電話交換局の交換手であって、主人の少女は江藤お秀という、客の少女は田川お富といい、交換手としては両人とも老練の方であるがお秀は局を勤めるようになった以来、未だ二年許りであるから給料は漸と十五銭であった。
— 国木田独歩 『二少女』 青空文庫
何んと云つても未だ漸やく三十の彼れは、少くとも老練と云ふ事を誇り得るまでに多くの經驗を積んだ反對意見の人々の壓迫を感じない譯に行かなかつた。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
そして法華経はその哲理と実行の勧めを説いた経巻であり、維摩経は維摩居士という俗間の老練な一男性をして、その大乗主義の体験を物語らしめたもの、また勝鬘経は勝鬘夫人という若い美しい女性をしてその教義を述べさしたもの、いずれも、経の目的は現実生活の理想化にあります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
今や彼は衆を圧し、老練な一番々頭をまで抜いて店の主権をかち得ようとした。
— 岡本かの子 『老主の一時期』 青空文庫
ゴンチヤロフであつたか、大洋を航海して時化に遭つた時、老練の船長が、「まあちよつと甲板に出てごらんなさい。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
此家の主人の処世の老練と、観照の周密と、洞察力の鋭敏とは、一切を識破して、そして其力を用いて、将に発せんとする不幸の決潰を阻止せんとするのである。
— 幸田露伴 『雪たたき』 青空文庫
)している人間の過失で、何か触れた手の疎忽で、ほんの何かの裂傷でも生じた場合に、慌てて、閃めき流れて来る紙の一端を強く裂いて除けてる、その刹那こそはまた、如何に老練な工人どもがほとんど始末し、整理しきれない速さでもって、後からと後からと、出来たてのぷんぷんする白紙は奔り出して来るのである。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
岩下ら三人の未熟を笑ったのか、あるいは我れならばきっと仕留めてみせるという自信の笑いか、いずれその一つとは察せられたが、弥太郎は組内の古参といい、鉄砲にかけても老練の巧者であることを諸人もよく知っているので、さすがに正面から彼を詰問する者もなかったが、その不快が陰口となって表われた。
— 岡本綺堂 『鷲』 青空文庫
作例 · 標準
長年の経験に裏打ちされた老練な手つきで、彼は壊れた時計をあっという間に直してしまった。
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若いチームの中で、老練なベテラン選手の存在は精神的な支柱になっている。
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あの政治家の老練な交渉術には、若手議員は到底太刀打ちできないだろう。
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