旧歓
きゅうかん
名詞
標準
old joy
文例 · 用例
鎌倉ちょう二字は二郎が旧歓の夢を呼び起こしけん、夢みるごときまなざし遠く窓外の白雲をながめてありしが静かに眼を閉じて手を組み、膝を重ねたり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
げに横浜までの五十分は貴嬢がためにも二郎がためにもこの上なき苦悩なりき、二郎には旧歓の哀しみ、貴嬢には現場の苦しみ、しかして二人等しく限りなきの恥に打たれたり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
されどかれも年若き男なり、時にはわが語る言葉の端々に喚びさまされて旧歓の哀情に堪えやらず、貴嬢がこの姿をかき消すこともあれど、要するに哀れの少女よとかこつ言葉は地震の夜の二郎にはあらず、燃ゆる恋はいつしか静かなる憐みと変われり。
— 国木田独歩 『おとずれ』 青空文庫
その吹き出づる哀楽の曲は彼が運命|拙なき身の上の旧歓今悲を語るがごとくに人々は感じたであろう。
— 国木田独歩 『女難』 青空文庫
精神的に心の合つたと云ふでも無し、趣味も性格も余り似通つて居ない、養家の資産を土台にして今多少の羽振がいいからつて利害の友の外に旧歓を思はない様な心意気が白川には面白くなかつた。
— 平出修 『瘢痕』 青空文庫
わが歌はかの銀笛哀慕調のいにしへより哀傷篇四章の近什にいたるまで、凡ては果敢なき折ふしのありのすさびなれども、今に及びては旧歓なかなかに忘れがたし、ただ輯めて懐かしく、顧みて哀愁さらに深し。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
そこで手紙が来た時だけは、しばらくこの世界に※徊して旧歓をあたためる。
— 夏目漱石 『三四郎』 青空文庫
そこで手紙が来た時丈は、しばらく此世界に※徊して旧歓を温める。
— 夏目金之助 『三四郎』 青空文庫
作例 · 標準
幼馴染と会って、昔の旧歓を語り合った。
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あの頃の旧歓が忘れられず、ついつい昔を思い出してしまう。
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青春時代の旧歓は、今も心の支えになっている。
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