出世間
しゅっせけん
名詞
標準
monastic life
文例 · 用例
未だ四十という年にもならんで、御存じの通り、私は、色気もなく、慾気もなく、見得もなく、およそ出世間的に超然として、何か、未来の霊光を認めておるような男であったのを御存じでしょう。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
しかし保胤は夙くより人間の紛紜にのみ心は傾かないで、当時の風とは言え、出世間の清寂の思に※が染みていたので、親王の御為に講ずべきことは講じ、訓えまいらすべきことは訓えまいらせても、其事一わたり済むと、おのれはおのれで、眼を少し瞑ったようにし、口の中でかすかに何か念ずるようにしていたという。
— 幸田露伴 『連環記』 青空文庫
吾人は堕ちて世間にある事を記憶せざるべからず、出世間の出世間の事を行ふより、在世間の出世間の事を行ふの寧ろ大にして、真なる事を記憶せざるべからず。
— 北村透谷 『各人心宮内の秘宮』 青空文庫
仏者にあって修めるところは、世間の事では無く出世間の事である。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
茶は華美好きの多い草木のなかにあって、ひとり隠遁の志の深い出世間者である。
— 薄田泣菫 『艸木虫魚』 青空文庫
この故に宗教は出世間的と考えられる。
— 西田幾多郎 『絶対矛盾的自己同一』 青空文庫
かかる無常の体験が釈迦の出世間の動機であった。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫
かくして無常感は唯美主義と結びついて出世間的な非現実主義となった。
— 三木清 『親鸞』 青空文庫
作例 · 標準
世俗の煩悩を断ち切り、出世間の道へと進む決意をした彼の眼差しは鋭かった。
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出世間の暮らしは質素だが、心の平穏を得るにはこれ以上の環境はない。
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彼は現世での地位をすべて捨て、出世間の境地に達するために山へと籠った。
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