彷彿
ほうふつ
名詞動詞-サ変形容詞-たる副詞-と動詞-他動詞頻度ランク #17107 · 青空 231 例
標準
(bearing a) close resemblance
文例 · 用例
私は此處にその最初の巴里滯在中の詩人のすがたを彷彿せしめるに足りる三つの手紙を抄する。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『巴里の手紙』 青空文庫
しかし、ただ、以上の考察の中に含まれた根本の考えがいくぶんでも実際の問題に触れたところがあるとすれば、右にあげた数式によって代表された理想的過程の内容とその結果とは、またいくぶんか実際の言語の拡散過程、ならびに時間的空間的分布の片影を彷彿させるくらいのものはあるであろうと思われる。
— 寺田寅彦 『比較言語学における統計的研究法の可能性について』 青空文庫
で、私の臆病には自分ながら愛想の竭きる位で、倫敦へ帰った後も、例の貴婦人の怖い顔が明けても暮れても我眼に彷彿いて、滅多に忘れる暇がない。
— 岡本綺堂 『画工と幽霊』 青空文庫
で、わが眼の前に絶えず彷彿く怪しの影を捉えて、一心不乱に筆を染めた結果、何うやら斯うやら其の真を写し得て、先ず大略は出来した頃、丁度私と引違えて彼の別荘へ避暑に出かけた貴族エル何某が、其の本邸に帰ったという噂を聞いたので、先日の礼かたがた其の邸を初めて訪問した。
— 岡本綺堂 『画工と幽霊』 青空文庫
――――が、今も、いやな事ながらその婆さんの顔が彷彿として浮んで来る。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
年頃に多少の違いはあろうが、むす子の中学時代を彷彿させる長い廂の制帽や、太いズボンの制服のいでたちだけでも、かの女の露っぽくふるえている瞼には、すでに毒だった。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
み空の花なる星、この世の星なる花、黙々として千古語らざれども、夜々|綢繆の思ひ絶えざる彷彿一味の調は、やがて絶海の孤島に謫死したる大英雄を歌ふの壮調となり五丈原頭凄惨の秋を奏でゝは人をして啾々の鬼哭に泣かしめ、時に鏗爾たる暮天の鐘に和して、劫風ともにたえざる深沈の声を作し。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
が、「日本男子云々」の名刺といい、「打門ノ声甚ダ急」といい、「清※鶴ノ如シ」といい、「翌日訪ねると、もう何処かへ行ってしまっていた」といい、生前の伯父を知っている者には、如何にもその風貌を彷彿させる描写なのだ。
— 中島敦 『斗南先生』 青空文庫
作例 · 標準
彼女の歌声は、全盛期の伝説的な歌姫を彷彿とさせる圧倒的な表現力があった。
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この古い町並みを歩いていると、まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような錯覚を彷彿とさせる。
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彼の粘り強いプレーは、かつての名選手が見せた不屈の精神を彷彿とさせた。
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標準
dim
作例 · 標準
霧の向こうに、山の輪郭が彷彿として現れた。
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幼い頃の記憶は、今では彷彿としたイメージとして残っているに過ぎない。
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遠くに見える灯台の光が、荒れ狂う海の中で彷彿として明滅していた。
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