病舎
びょうしゃ
名詞
標準
hospital
文例 · 用例
彼女は息子を隔離病舎へやりたくなかった。
— 黒島傳治 『老夫婦』 青空文庫
そのとき吉田がその病舎の食堂で、何心なく食事した後ぼんやりと窓に映る風景を眺めていると、いきなりその眼の前へ顔を近付けて、非常に押し殺した力強い声で、「心臓へ来ましたか?
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
はっとして吉田がその女の顔を見ると、それはその病舎の患者の付添いに雇われている付添婦の一人で、勿論そんな付添婦の顔触れにも毎日のように変化はあったが、その女はその頃露悪的な冗談を言っては食堂へ集まって来る他の付添婦たちを牛耳っていた中婆さんなのだった。
— 梶井基次郎 『のんきな患者』 青空文庫
去勢されたような男にでもなれば僕は始めて一切の感覚的快楽をさけて、闘争への財政的扶助に専心できるのだ、と考えて、三日ばかり続けてP市の病院に通い、その伝染病舎の傍の泥溝の水を掬って飲んだものだそうだ。
— 太宰治 『葉』 青空文庫
老看護人の鳥山宇吉は、いつものように六時に目を醒すと、楊枝を啣えながら病舎へ通ずる廊下を歩いて行ったのだが、歩きながら何気なしに運動場の隅にある板塀の裏木戸が開放しになっているのを見ると、ハッとなって立止った。
— 大阪圭吉 『三狂人』 青空文庫
ガランとした病舎はひどく神妙に静まり返って、この明るさの中に死んだように不気味な静寂を湛えていた。
— 大阪圭吉 『三狂人』 青空文庫
」 思わず呟いた鳥山宇吉は、みるみる顔色を青くしながらそのまま丸くなって病舎の方へ駈け込んで行った。
— 大阪圭吉 『三狂人』 青空文庫
見れば病舎の便所に備えつけた防臭剤のガラス瓶だ。
— 大阪圭吉 『三狂人』 青空文庫
作例 · 標準
戦時中の野戦病舎では、限られた薬品と資材の中で、負傷兵たちの懸命な救護が行われた。
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かつて感染症患者を隔離していた古い病舎が、今は歴史資料館として保存されている。
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「あの山奥にある古い建物、昔は結核患者のための病舎だったって聞いたことがあるわ」
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