人世
じんせい
名詞
標準
this world
文例 · 用例
「佛蘭西文學の旺盛時代たる路易第十四世の朝に於て、突如として一世の耳目を聳動し來れる一書あり、其の簡淨痛快にして靈犀奇警なる人世批評は、天下驚畏の中心となれり、本書是れ也。
— 太宰治 『ラロシフコー』 青空文庫
今北海の町に来て計らずこのつつましやかな葬礼を見て、人世の夕暮れにふさわしい昔ながらの行事のさびしおりを味わうことが出来たような気がした。
— 寺田寅彦 『札幌まで』 青空文庫
実に瑣末な事柄ではあるが、これだけでもままにならぬ人世という古い標語の真実性を証するための一例にはなるのである。
— 寺田寅彦 『箱根熱海バス紀行』 青空文庫
他が為に家庭趣味を説くは陋しい、人の各自に其の家庭趣味を談じて、大いに其の趣味を味うというは、人世の最大なる楽事であるまいか。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
則ち家庭問題は、実に人世至高の問題として居ったことが判る。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
令名を当世に挙げ富貴の生活を為すは人世の最も愉快なるものに相違ないが、予の如き凡人的愉快も又云うべからざる趣味がある。
— 伊藤左千夫 『家庭小言』 青空文庫
先生の自然観人世観が始めから多分に俳句漢詩のそれと共通なものを含んでいた事は明らかであるが、しかしまた先生が俳句漢詩をやった事が先生の自然観人世観にかなりの反作用を及ぼしたであろうという事も当然な事であろう。
— 寺田寅彦 『夏目先生の俳句と漢詩』 青空文庫
日本人の自然観は同時にまた日本人の人世観であるということもすでに述べたとおりである。
— 寺田寅彦 『俳句の精神』 青空文庫
作例 · 標準
彼は、人世(この世)の厳しい現実から逃れ、芸術の中に慰めを見出した。
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その僧侶は、人世(この世)の誘惑から離れて悟りを求めた。
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多くの古代哲学は、人世(この世)の移ろいやすさについて思索している。
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