凶年
きょうねん
名詞
標準
bad year
文例 · 用例
喜十郎様、凶年にもない腕組をさっせえて、(善悪はともかく、内の嫁が可愛いにつけ、余所の娘の臨月を、出て行けとは無慈悲で言われぬ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
新婦は豊年と凶年を知っていた。
— 田中貢太郎 『胡氏』 青空文庫
昔スウェーデン大凶年で饑飢免るべからずと知れた時、国民会議してすべての老人と病人を殺し、せめては少壮者を全く存せんと決したが、国王かかる残虐を行うに忍びず、念のために神慮を伺うた。
— 羊に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
凶年に病人多く世間|騒擾するはもちろんだが、この文に拠ればその頃飛騨で猴神を田畑の神としたのだ。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
とにかく仏徒は鬱単越洲を羨み、殊に耕さずに生ずる自然粳米ありと聞いて、それが手に入ったらこんな辛労はせずに済むと百姓どもが吐息ついたので、今も凶年に竹の実をジネンコと称えて採り食らうは自然粳の義で、余り旨い物でないそうだからこの世界ではとかく辛労せねば碌な物が口に入らぬと知れる。
— 犬に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
一反歩二円二十銭の畑代はこの地方にない高相場であるのに、どんな凶年でも割引をしないために、小作は一人として借金をしていないものはない。
— 有島武郎 『カインの末裔』 青空文庫
この辺は凶年の影響を蒙ることが甚しくて、一行は麦に芋大根を切り交ぜた飯を食って、農家の土間に筵を敷いて寝た。
— 森鴎外 『護持院原の敵討』 青空文庫
是の故に明君は民の産を制し、必ず仰いでは以て父母に事うまつるに足り、俯してはもって妻子を畜うに足り、楽歳には終身飽き、凶年には死亡を免れしめ、然る後|駆って善に之かしむ。
— 河上肇 『貧乏物語』 青空文庫
作例 · 標準
ここ数年、日照不足で凶年が続き、農家の人たちは大変苦労している。
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「今年の台風はひどかったから、また凶年にならないか心配だね。」
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昔の飢饉の話は、凶年がいかに人々の生活を脅かすかを示している。
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凶年を乗り越えるために、国が食料備蓄を強化するそうだ。
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