特等
とくとう
名詞名詞-接頭辞
標準
special quality, class or grade
文例 · 用例
葉藏の收容された東第一病棟は、謂はば特等の入院室であつて、六室に區切られてゐた。
— 太宰治 『道化の華』 青空文庫
もしそうだとすれば日本人は彼の映画を鑑賞する際に、アメリカ人や、ドイツ人には許されない特等席の一部を占有した形になるのである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
」 やがて博士は、特等室にただ一人、膝も胸も、しどけない、けろんとした狂女に、何と……手に剃刀を持たせながら、臥床に跪いて、その胸に額を埋めて、ひしと縋って、潸然として泣きながら、微笑みながら、身も世も忘れて愚に返ったように、だらしなく、涙を髯に伝わらせていた。
— 泉鏡花 『売色鴨南蛮』 青空文庫
牡蠣船だの、支那料理屋の二階だの、海岸の空別荘だの、煙草屋の裏座敷だの……その中でも特に舌を捲いたのは、まだ明るいうちに或る大きな私立病院の玄関から、見舞人のような態度で上り込んで、奥の方に空いていた特等病室の藁蒲団の上に落ち付いた時であった。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
その温泉は何に利くのか知らないが、いろんな贅沢な設備をしたホテルや、待合兼業みたようなステキな宿屋がいくつもあると伊奈子は云ったが、そこで第一等という何とかホテルの大玄関に自動車で乗りつけて、特等室附属の浴場に案内された時には、私も生れて初めてなので一寸眼を丸くした。
— 夢野久作 『鉄鎚』 青空文庫
此方も默つて、特等、とあるのをポンと指のさきで押すと、番頭が四五尺する/\と下つた。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
(百兩をほどけば人をしさらせる)古川柳に對して些と恥かしいが(特等といへば番頭座をしさり。
— 泉鏡花 『城崎を憶ふ』 青空文庫
私にはそれが自然のように見えていながら、しまに言わせると、「どうして、御新造さんの凄腕と来たら、同じいらっしゃいと言う挨拶の言葉のかけ方一つにも、ちゃんと特等と一等と並があるんですからね。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
作例 · 標準
商店街の福引きでガラガラを回したら、なんと特等のハワイ旅行が当たってしまった。
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特等の和牛セットが届いたので、今夜は家族みんなで豪華なすき焼きパーティーだ。
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このメロンは特等品として出荷されるため、一玉一万円を超える高値がついている。
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