前の世
まえのよ
名詞
標準
previous existence
文例 · 用例
何故ならBの方はAの方より名辞以前の世界も少なければ又名辞以後の世界も少ないのかも知れぬ。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
一、芸術とは、物と物との比較以前の世界内のことだ。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
芸術といふのは名辞以前の世界の作業で、生活とは諸名辞間の交渉である。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
扨、芸術家は名辞以前の世界に呼吸してゐればよいとして、「生活」は絶えず彼に向つて「怠け者」よといふ声を放つと考へることが出来るが、その声が耳に入らない程名辞以前の世界で彼独特の心的作業が営まれつつあるその濃度に比例してやがて生ずる作品は客観的存在物たるを得る。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
何故なら技巧とは一々の場合に当つて作者自身の関心内にあることで、殊に芸術の場合には名辞以前の世界での作業であり、技巧論即ち論となるや名辞以後の世界に属する所から、技巧論といふものはせいぜい制作意向の抽象表情を捉へてそれの属性を述べること以上には本来出ることが出来ない。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
それは名辞以前の世界、即ち「面白いから面白い境」でその面白さが明確であることと同時に存在する所のものである。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
つまり名辞以前の世界が閑却されがちである。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
――名辞以後の世界が名辞以前の世界より甚だしく多いからである。
— 中原中也 『芸術論覚え書』 青空文庫
作例 · 標準
彼は前の世で何か深い縁があったのか、初めて会った気がしなかった。
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初めて会ったはずなのに不思議と気が合う彼女とは、前の世からの縁があるのかもしれない。
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おとぎ話の主人公は、前の世の記憶を頼りに運命の相手を探す旅に出た。
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