煉獄
れんごく
名詞
標準
purgatory
文例 · 用例
彼等の側から言ってみれば、この「あるがままの現実世界」は、邪悪と欠陥とに充ちた煉獄であり、存在としての誤謬であって、認識上に肯定されない虚妄である。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
人数に抱上げらるるようになって、やや乱れた黒髪に、雪なす小手を翳して此方を見送った半身の紅は、美しき血をもって描いたる煉獄の女精であった。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
七月末の長旱、今しも真昼、煉獄の苦熱の呵責そのままに火輪車駛り、石油泣き、瓦斯の香喊き、真黒げに煙突震ふ狂ほしさ、その騒かしさ。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
かたむけぬ、うましよろこび、いな、胸にしらべただるる煉獄の火のひとしづく。
— 北原白秋 『第二邪宗門』 青空文庫
が、芥川はまだ年が若いし、順境にのみ在つて、人生の煉獄は少しも経て居ないのですから真に力のある作品はむしろ今日以後に期待すべきものだとも思ひます。
— 菊池寛 『芥川の印象』 青空文庫
が、彼にとっては、煉獄といってよいほどの、苦しい生活を嘗めていたのにもかかわらず、青木はほとんど変っていなかった。
— 菊池寛 『青木の出京』 青空文庫
煉獄を通ってきた後の朗かな心持であった。
— 菊池寛 『勲章を貰う話』 青空文庫
真実私は、あの時の不気味さと息苦しさを回想するなれば、如何程誇大無稽な形容詞をおもひうかべても未だ/\足りぬ煉獄の責苦であつた。
— 牧野信一 『剥製』 青空文庫
作例 · 標準
カトリックの教えでは、死後、天国に行く前に罪を浄化するための場所として煉獄があるとされる。
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ダンテの『神曲』は、地獄、煉獄、天国を巡る壮大な旅を描いている。
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彼は、愛する人を失った悲しみの中で、まるで煉獄をさまようような苦しい日々を送った。
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ウィキペディア
煉獄 とは、カトリック教会の教義で、この世の命の終わりと天国との間に多くの人が経ると教えられる清めの期間。『カトリック教会のカテキズム』では、「神の恵みと神との親しい交わりとを保ったまま死んで、永遠の救いは保証されているものの、天国の喜びにあずかるために必要な聖性を得るように浄化(清め)の苦しみを受ける人々の状態」と説明する。
出典: 煉獄 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0