見境
みさかい
名詞
標準
distinction
文例 · 用例
それらは、今、雪に蔽われて、一面に白く見境いがつかなくなっていた。
— 黒島傳治 『雪のシベリア』 青空文庫
夏のことで戸障子のしまりもせず、殊に一軒家、あけ開いたなり門というてもない、突然破縁になって男が一人、私はもう何の見境もなく、(頼みます、頼みます、)というさえ助を呼ぶような調子で、取縋らぬばかりにした。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
つい其の自分で勝手に苦んで勝手に色々なことを、馬鹿な訳にも立たん事を考がえて居るもんですから、つい見境もなく饒舌のです。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
外套のすそか、箒の柄か、それとも子供のかよわい手か、戸をしめる時弱い抵抗をしたのを、彼は見境もなく力まかせに押しつけて、把手を廻し切つた。
— 有島武郎 『An Incident』 青空文庫
しかし人間の脳力には限度がありまして、嫉妬とか邪推とかの方面にばかり鋭くはなりますが他の方面は無力になり、意志力なども弱くなって、前後の見境いなく騒ぎ出したり、急に陽気になって笑い出したり、先刻までひどく嫌っていた人を急に好きになったりします。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
生きている時には父のこしらえた一等料理もそこらのレストランの料理も見境なく食った。
— 岡本かの子 『食魔に贈る』 青空文庫
……現に私が迷惑をしたんですから……誰だつて見境はないんでせう。
— 泉鏡太郎 『艶書』 青空文庫
実は前後の見境ひもなくあんなことをいたしましてお申し訳けございません。
— 宮沢賢治 『税務署長の冒険』 青空文庫
作例 · 標準
彼は怒ると見境がなくなる。
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飲酒運転は見境のない行為だ。
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愛と憎しみは紙一重で見境がつきにくい。
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