弁別
べんべつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
distinguishing
文例 · 用例
近ごろ見た書物に、蜜蜂が花野の中で、つぼみと、咲いた花とを識別するのは、彼らにものの形状を弁別する能力のあるためだということが書いてあった。
— 寺田寅彦 『破片』 青空文庫
しかし、よく考えてみると、某年某月某日某所で行なわれた某の銅像除幕式を他のある日ある場所で行なわれた他の除幕式と明白に弁別しようとするときに最も著しき目標となるものは何であるかというと、かえって上記のごとき零細|些末な現象が意外にも重大な役目をつとめることを発見して驚く場合があるであろう。
— 寺田寅彦 『ニュース映画と新聞記事』 青空文庫
生命が大切という事を弁別えておらん人ばかりだから、そこで木製の蛇の運動を起すのを見て行きたまえと云うんだ。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
長々と力なげに手を伸ばして、かじかんだ膝を抱えていたのが、フト思出した途端に、居合わせた娘の姿を、男とも女とも弁別える隙なく、馴れてぐんなりと手の伸びるままに、細々と煙の立つ、その線香を押着けたものであろう。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
場所柄も弁別えず乱暴をいたしおる。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
けれども学士会院がその発見者に比較的の位置を与える工夫を講じないで、徒らに表彰の儀式を祭典の如く見せしむるため被賞者に絶対の優越権を与えるかの如き挙に出でたのは、思慮の周密と弁別の細緻を標榜する学者の所置としては、余の提供にかかる不公平の非難を甘んじて受ける資格があると思う。
— 夏目漱石 『学者と名誉』 青空文庫
その白い光の下で、紅だの、緑だの、黄色だの、さまざまな彼女達の下袴の色が、ちらちらと目に映ってくるだけで、その一人一人の顔は、まるで、彼には弁別できなかった。
— 中島敦 『プウルの傍で』 青空文庫
いやこれは然もそう、深窓に姫御前とあろうお人の、他所の番地をずがずがお弁別のないはその筈よ。
— 泉鏡花 『白金之絵図』 青空文庫
作例 · 標準
専門家は、二つの異なる筆跡の間にある微妙な癖を弁別することができる。
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このセンサーは、プラスチックと金属の破片を瞬時に弁別して仕分ける。
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ワインのテイスティングでは、産地ごとの繊細な風味の差を弁別する能力が求められる。
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