表層
ひょうそう
名詞頻度ランク #18619 · 青空 31 例
標準
surface
文例 · 用例
それはちょうど人生の表層に浮き上がった現象をそのままに遠くからながめて甘く美しいロマンスに酔おうとするようなものである。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
そのほんとうの原因的機巧はまだよくわからないが、要するに物理的には全くただ小規模の地震であって、それが小局部にかつ多くは地殻表層に近く起こるというに過ぎないであろうと判断される。
— 寺田寅彦 『怪異考』 青空文庫
また昔レーリー卿が紅茶茶わんをガラス板の上ですべらせてみて、ガラスのよごれ方でひどく摩擦のちがうことを見て考え込んでいたことがあるが、これは近年になって固体や液体の表層に吸着した単分子層の研究の先駆をなしたものであった。
— 寺田寅彦 『物理学圏外の物理的現象』 青空文庫
それらの多くは科学の世界の表層に浮かぶ美しいシャボン玉を連ねた美しい詩であり、素人の好奇心を刺激するような文明の利器を陳列したおもしろい見世物ではあるが、科学の本質に対する世人の理解を深め、科学と人生との交渉の真に新しい可能性を暗示するようなものは存外にはなはだまれである。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
科学の表層だけを不完全なる知識として知っているだけで、自身になんら科学者としての体験のないような職業的通俗科学者の書いたものなどには、かえって科学の本質をゆがめて表現しているものも決して少なくない。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
その時自分の意識の底層に郷里の高知の町の影像が動きかけたが、それっきりで表層までは現われないで消えていた。
— 寺田寅彦 『三斜晶系』 青空文庫
このままの形で降ったものか、それとも大きな岩塊の表層が剥脱したものか、どうか、これだけでは判断しにくいが、おそらく後者であろう。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
この事実から考えると最初に出るあの多量の水蒸気は主として火口の表層に含まれていた水から生じたもので、爆発の原動力をなしたと思われる深層からのガスは案外水分の少ないものではないかという疑いが起こった。
— 寺田寅彦 『小爆発二件』 青空文庫
作例 · 標準
海水の表層では太陽光が届くため、植物プランクトンが活発に光合成を行っている。
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地面の表層だけが凍結しているため、一見固そうに見えても足元が非常に滑りやすい。
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彼の言葉はあくまで物事の表層をなぞっているだけで、本質的な解決策には触れていない。
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