嬌名
きょうめい
名詞
標準
reputation for beauty
文例 · 用例
お梶は、もう四十に近かったが、宮川町の歌妓として、若い頃に嬌名を謳われた面影が、そっくりと白い細面の顔に、ありありと残っている。
— 菊池寛 『藤十郎の恋』 青空文庫
だがよく覚えてお置き、遊びだということを……」 それは彼女が十六のおり、初代奴の名を継いで、嬌名いや高くうたわれるようになったおりの訓戒だ。
— 長谷川時雨 『マダム貞奴』 青空文庫
芳町の奴と嬌名高かった妓は、川上音次郎の妻となって、新女優の始祖マダム貞奴として、我国でよりも欧米各国にその名を喧伝された。
— 長谷川時雨 『明治美人伝』 青空文庫
お倉は新宿の遊女、今紫は大籬の花魁、男舞で名をあげ、吉原太夫の最後の嬌名をとどめたが、娼妓解放令と同時廃業し、その後、薬師|錦織某と同棲し、壮士芝居|勃興のころ女優となったりして、男舞いを売物に地方を廻っていたが、終りはあまり知れなかった。
— 長谷川時雨 『明治大正美女追憶』 青空文庫
が、私が呼んだ筈の、嬌名一代を圧した林黛玉は、容易に姿を現さない。
— 芥川龍之介 『上海游記』 青空文庫
その頃また五番町英国公使館裏手の坂道に快々亭とかいふ西洋料理屋ありて、その娘お富が嬌名はこのあたりに広々としたる坂本牧場に鳴く牛の声と共に近隣に聞え渡りしも、今よりして顧れば都の中とは思はれぬのどけさなり。
— 永井荷風 『桑中喜語』 青空文庫
一旦嬌名ヲ都門ニ馳セシムルヤ気ヲ負フテ自ラ快トナシ縦令悲運ノ境ニ沈淪スルコトアルモ自ラ慚ヂテ待合ノ女中牛肉屋ノ姐サントナリ俗客ノ纏頭ニ依ツテ活ヲ窃ムガ如キモノハ殆一人モ有ルコトナカリキ。
— 永井荷風 『申訳』 青空文庫
笠森の茶屋かぎやの阿仙春信の錦絵に面影をとゞめて百五十有余年、嬌名今に高し。
— 断腸亭日記巻之三大正八年歳次己未 『断腸亭日乗』 青空文庫
作例 · 標準
「昔は、彼女の並外れた嬌名が街中に轟いていたものさ。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「女優としてのキャリアも大事だけど、彼女は若い頃の嬌名を今でも惜しんでいるようだ。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「あの王女は、その類まれなる嬌名で、多くの求婚者を引きつけた。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite
「彼女の孫娘は、祖母の昔の嬌名を聞いて、どんな人だったのか想像している。」
幻辭AI · gemini-2.5-flash-lite