亡失
ぼうしつ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞動詞-自動詞
標準
loss (e.g. of an item)
文例 · 用例
自分の思いがけぬ罪に対する恐怖に噛み苛まれながら、彼女は亡失状態の中で微かにひくひくと蠢いている蔦代の致死期の胴体を見詰めていた。
— 佐左木俊郎 『恐怖城』 青空文庫
しかるに、今むやみに合祀を励行し、その跡を大急ぎに滅尽し、古蹟、古文書、什宝、ややもすれば精査を経ずに散佚亡失するようでは、わが邦が古いというばかりで古い証拠なくなるなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
金をもって装飾せしが天正兵火に亡失さる。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
それは個性の亡失ではない。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
」 おう、大地に対するノスタルジーを亡失したる児等よ、彼等のうちのせめて幾人か、将来、その叫声の意味を理解せんことを!
— 豊島与志雄 『エスキス』 青空文庫
明治三十年代までは、真の意味の立女形を亡失した時期と謂ふ見方をして、さし支へないのでないかと思ふ。
— ――中村魁車を誄す―― 『街衢の戦死者』 青空文庫
逆にまた、他者が飽くまでも他者として存立する以上――この存立は主體そのものの存立の必要條件である――他者との交はりは主體にとつては壓迫侵害であり、自己の存在の亡失であるであらう。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
吾々は死を生及び存在の亡失となす見解を飽くまでも堅持せねばならぬ。
— 波多野精一 『時と永遠』 青空文庫
作例 · 標準
貴重な文化財の亡失は、一度失われると二度と取り戻せない人類にとっての損失である。
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彼は大切な機密書類を亡失してしまい、上司に報告することを恐れていた。
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戦争によって、多くの人命と歴史的建造物が亡失したことは悲しい事実だ。
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