脂肪層
しぼうそう
名詞
標準
fatty layer
文例 · 用例
私は、今に段々恐怖を増して行くであろう所の彼の心を想像しながら、先ず胸壁にメスを当て、皮膚、脂肪層、筋肉層を開き、肋骨を特種の鋏で切り破り、胸壁に孔をあけて心嚢をさらけ出し、次でそれを切り開いて心臓を取り出しました。
— 小酒井不木 『三つの痣』 青空文庫
それにまだ一度も子供を産んだことのない牝豚夫人は、この数年来生理的な関係か、きめの細かい皮膚の下に更に蒼白い脂肪層の何ミリかを増したようだった。
— 海野十三 『振動魔』 青空文庫
下眼瞼の下に厚い脂肪層が一度陰影を作り、それから直ぐ鼻翼の上の強いアクサンとなる。
— 高村光太郎 『九代目団十郎の首』 青空文庫
脂肪層はない、肉はやわらかく、「猪は当歳」という言葉は、確固とした意味を持っている。
— 北大路魯山人 『猪の味』 青空文庫
春 山の間で、鹿の脂肪層に※のやうな寄生虫がわきはじめると、国境にも春が来たのだ。
— 三好達治 『測量船拾遺』 青空文庫
美しいセピア色の密毛の下に感じられるのは、モッタリとした脂肪層と膃肭獣特有の骨格で、鰭を動かすたびにかすかに関節が音をたてた。
— 久生十蘭 『海豹島』 青空文庫
処で博士は之を道徳的に(社会主義的にでなく)改善するために、無的イデーとしての国家という脂肪層の上に少しばかり之を浮せて見るに他ならない。
— 戸坂潤 『現代唯物論講話』 青空文庫
現在では高価となった鯨ですが、当地では肉とともに食材とされ、「おばけ」または「おばいけ」といって、表皮の黒い部分とその下の「白皮」とよばれる脂肪層を薄く切って熱湯をかけ、流水でよく晒し酢味噌で食べる「さらし鯨」は極めて一般的な食べ物でした。
— 澤西祐典 『くじらようかん』 青空文庫
作例 · 標準
皮下の脂肪層が厚いため、注射の針を打つのに少し苦労した。
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アザラシは厚い脂肪層を持つことで、氷点下の海水の中でも体温を維持できる。
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美容外科で、お腹の脂肪層の厚さを測定してもらった。
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