熔ける
とける
動詞-一段動詞-自動詞
標準
to melt (of a metal)
文例 · 用例
その媚かしさと申すものは、暖かに流れる蝋燭より前に、見るものの身が泥になって、熔けるのでございます。
— 泉鏡花 『菎蒻本』 青空文庫
融は筋肉がぐしや/\に熔けるかとおもふほど慵かつた。
— 徳田秋聲 『歯痛』 青空文庫
看護婦や宿直の若い医員だちを呼び集めて、陽気に騒いでいるのだったが、葉子は長い袖を牀まで垂らして、熔けるような声で謳っていた。
— 徳田秋声 『仮装人物』 青空文庫
そして、芯だけになったのに、吝嗇なラザレフが点したとすると、芯の下方が燃えることになるから、下の蝋が熔けるにつれて、横倒しに押し流され炎が直立しなくなってしまうぜ。
— 小栗虫太郎 『聖アレキセイ寺院の惨劇』 青空文庫
鉄が熔けるときに流れ出すあの灼けきったような杏色とも白色とも区別のつかない暈光が、一尺ほどの紐状になって、急速に落下してくる。
— 海野十三 『空襲葬送曲』 青空文庫
頑丈な鉄骨も熔ける位だから、東京のような木造家屋の上からバラ撒かれたら大震災のように荒廃させるのは、雑作もないということだ」 そこで彼は、知っている限りの爆弾の知識を語り出した。
— 海野十三 『空襲下の日本』 青空文庫
山女魚も鱒の子も、鮎も同じように冷たい水に棲んでいるものほど、骨と頭がやわらかであるが、殊に鰍は晩秋がくると、こまやかな脂肪が皮肉の間に乗って、川魚特有の薄淡の風味のうちに、舌端に熔ける甘膩を添えるのだ。
— 佐藤垢石 『姫柚子の讃』 青空文庫
が、それでも熔ける事はない。
— STORY-BOOK OF SCIENCE 『科学の不思議』 青空文庫
作例 · 標準
高炉の中で鉄屑が赤く燃え上がり、ドロドロの液体となって熔ける。
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職人がバーナーの炎を当てると、金属の棒がゆっくりと熔け始めた。
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巨大な機械の中で、不要になったアルミ缶が熔ける熱気が伝わってくる。
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