惨酷
さんこく
名詞形容動詞
標準
atrocity
文例 · 用例
莟みの集団の下から、房になった黄色い四弁花が、いま電燈の蒼い光にきらびやかに匂っている、茎は一皮下には、青い血が通っているのではないかと思われるほど透き通って、有らゆる春の緑の中で、最も練り抜かれた緑である、見つめていると、早春の名残といったような淡い哀愁に加えて、物の末期の惨酷を思わせる姿である。
— 小島烏水 『菜の花』 青空文庫
やっと槍ヶ岳の頂、といっても槍の穂先からは、まだ蛭巻ぐらいの位置に当る、平ッたい鞍状地に到着した、槍から無残に崩壊した岩は、洪水のように汎濫している、そうしてこれが巨大なる槍ヶ岳を、目の上に高く聳えしむるために、払われた犠牲であるかと思うと、私は天才の惨酷に戦慄するのである。
— 小島烏水 『槍ヶ岳第三回登山』 青空文庫
それは、Nに自殺を強ひるにも等しい程、惨酷な事であつた。
— 葉山嘉樹 『遺言文学』 青空文庫
* 文学は惨酷なものである。
— 葉山嘉樹 『遺言文学』 青空文庫
もし傍人がこの病気について特種の智識をもたなかつた場合には彼に対してどんな惨酷な悪戯が行はれないとも限らない。
— 萩原朔太郎 『月に吠える』 青空文庫
運命は、いまや惨酷に私に挑戦する。
— Love on Drought 『恋の一杯売』 青空文庫
殊に、絶滅の仕方が惨酷であったゞけ、その効果が多いような感じがした。
— 黒島傳治 『穴』 青空文庫
、それくらいの惨酷さは、いくらでも持合わしている。
— 黒島傳治 『自画像』 青空文庫
作例 · 標準
戦争の惨酷さを伝えるニュースに、心が痛んだ。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
彼の描く惨酷な現実が、読者に深い衝撃を与えた。
幻辭AI · gemini-2.5-flash
歴史上の事件には、想像を絶する惨酷な一面がある。
幻辭AI · gemini-2.5-flash