特権階級
とっけんかいきゅう
名詞
標準
privileged class
文例 · 用例
そういう、共同生活の責任を負わずに、自身の生活を他に築きながら、共同生活の一員として済ましていることの許されているのは、或る国の特権階級だけではないか。
— 佐左木俊郎 『接吻を盗む女の話』 青空文庫
私は特権階級に対して全く非妥協的であつたクルーベと大臣の顔を平然として描く、上野山と比較しようとするのではないが、上野山が大臣の金モールを透して、如何に大臣を人間的肉体的に描かうと努力してもそれは無駄なことゝ思ふ。
— 美術論・画論 『小熊秀雄全集−19−』 青空文庫
又、封建時代には、町人百姓は生れながらにして貴族僧侶に比べると卑賎なものであると誰しも信じてゐたが、ブルジヨア社会になるとかゝる社会観は一変して、特権階級の地位は著しく低められる。
— 平林初之輔 『文学方法論』 青空文庫
しかし、ハンニバルは、貴族、富豪、特権階級の集まりであるところの、最高政治機関の元老院、及びそれに追随するある衆愚の排撃によって、故国を去り、流離の後に自殺した。
— 国枝史郎 『世界の裏』 青空文庫
即ち中学校以上の卒業者は自他ともに特権階級としていたので、悪く言えば高慢、良く言えば剛健、自ら指導者たるべき鍛錬に努力するとともに平民出身の一般兵と同列に取扱わるる事を欲しないのである。
— 石原莞爾 『戦争史大観』 青空文庫
その結果、彼らは自分たちとはまつたく利害の相反した特権階級の御用議員どもを多数に議会へ送り込み、いつまでも国民大衆の不幸を長続きさせる政治をやらせようとしているのである。
— 伊丹万作 『政治に関する随想』 青空文庫
特待になると純粋の特権階級で、一枚の布団が二枚になり、朝一回の運動が午前と午後との二回になり、さらに監房の中に机と筆と墨壷までがはいる。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫
白熊、孤剣、起雲、世民の徒は、来るとすぐにこの特権階級にはいったようだ。
— 大杉栄 『獄中消息』 青空文庫