羅針
らしん
名詞
標準
compass needle
文例 · 用例
ただ一つの逸話として伝えられているのは、彼が五歳の時に、父から一つの羅針盤を見せられた事がある、その時に、何ら直接に接触するもののない磁針が、見えざる力の作用で動くのを見て非常に強い印象を受けたという事である。
— 寺田寅彦 『アインシュタイン』 青空文庫
少し悪口云ふと、歌海の航行に碇も持たず羅針盤も持たないで、行きあたりぱつたりに、航行してゐるやうに見えるのだ。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
それが石川君の歌を見ると、航行の目的と要求とが明瞭して居つて、それに対する、碇も羅針盤も確実に所有し、自分の行きたい所へ行き、自分の留りたい所へ留つてるのである。
— 伊藤左千夫 『『悲しき玩具』を読む』 青空文庫
その時の乗船にケルヴィンの羅針盤が三台備えてあった。
— 寺田寅彦 『レーリー卿(Lord Rayleigh)』 青空文庫
一体近来の汽船には鉄を多量に使用するため、ややもすれば船体の鉄材が船の生命――羅針盤の磁石に感じて多少の誤差を起させる。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
これには前述の二十三プロセントニッケル鋼を羅針盤の近傍必要の箇所に使ったらよいというので、目下ブレメンで新造中の船にはこれを採用するはずになっている。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
一見置時計のような形をしているが、その前面の円盤には羅針盤と同じように方角を誌し、その周囲には小さい豆電灯が一列に輪をなして並んでいる。
— 寺田寅彦 『話の種』 青空文庫
鳥は夜盲であり羅針盤をもっていないとすると、暗い谷間を飛行するのは非常に危険である。
— 寺田寅彦 『疑問と空想』 青空文庫
作例 · 標準
激しい嵐の中で羅針が激しく揺れ、航海士は進むべき方角を見失いかけた。
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人生の岐路に立ったとき、心の中の羅針がどちらを指しているのか自問自答した。
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羅針の示す北磁極と、地図上の真北との間にはわずかなズレが生じる。
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