施餓鬼
せがき
名詞
標準
service for the benefit of suffering spirits
文例 · 用例
禅寺では食事のとき、施餓鬼のため飯を一|箸ずつ鉢からわきへ取除けておく。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
舞台下手にちょっぽり枯田の畦が現れ、小さい石地蔵、施餓鬼の塔婆など立っている。
— 岡本かの子 『取返し物語』 青空文庫
山住の心安さは、藪越しに浪の音聴き、里囃子うれしとも聴け、施餓鬼過ぎ流石さびしく、人訪はぬ今は堪へえね、また出でて竹の根見れば、曼珠沙華赤く赤きに、ちらと向き、釣眼野狐、うしろ向き尖り口して、小藪吹き、吹き吹く風に、日の暮に、あな、飛び飛びて消えつつ失せぬ。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
かなたには輝りきらふ海、こなたにはわたる山霧、山ぎりに山の施餓鬼のほとほとに果つる頃なり。
— 北原白秋 『観相の秋』 青空文庫
山住の心安さは籔越しに浪の音聴き、里囃子うれしとも聴け、施餓鬼過ぎ流石さびしく、人訪はぬ今は堪へえね、また出でて竹の根見れば曼珠沙華赤く赤きに、ちらと向き、釣眼野狐、うしろ向き尖り口して、小籔吹き、吹き吹く風に、日の暮に、あな、飛び飛びて消えつつ失せぬ。
— ――長歌体詩篇二十一―― 『観想の時』 青空文庫
去るあたりから尊い智識をお迎えになりまして御住職となされ、満月どののために仰山な施餓鬼をなされまして、御自身も頭を丸めて法体となり、法名を友月と名乗り、朝から晩まで鉦をたたいて京洛の町中を念仏してまわり、満月どのの菩提を弔うておいでになりまする。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
連夜の川施餓鬼は、善か悪か因縁があろうと、この辺では噂をするが、十年は一昔、二昔も前から七兵衛を知ってるものも別に仔細というほどのことを見出さない。
— 泉鏡花 『葛飾砂子』 青空文庫
昨日、盂蘭盆で川施餓鬼がござりましたでや。
— 泉鏡花 『光籃』 青空文庫