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噴火口

ふんかこう
名詞
1
標準
(volcanic) crater
文例 · 用例
今来た路の方を振り向くと、峡間の底から、大霧は雪を包んで乱舞を始めている、それは噴火口の底から、硫烟が幾筋も縺れ合い、こんぐらかって、騰上するようである。
小島烏水 槍ヶ岳第三回登山 青空文庫
大雪田の石の峰を超えて、三角点の下に来た、木曾山脈を西に控えて、その間の高原を、天竜川が白く流れ、仙丈岳は渓谷を隔てて、その頂上の、噴火口と擬いそうな欠けたところが、大屋根の破風のように聳えて、霧を吐く窓になっている。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
二十四日 蒲田より白水谷を渉り、中尾を経て、割谷に沿い、焼岳(硫黄山)の新旧噴火口を探りて、再び上高地温泉に一泊。
小島烏水 谷より峰へ峰より谷へ 青空文庫
ここから宝永山の噴火口へは、三丁位であろう。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
雨あがりのすんだ空に、第一噴火口と、第二噴火口の馬の脊道に立って見あげる。
小島烏水 不尽の高根 青空文庫
あれは宝永の噴火口で、雪が実際は消えていないのであるが、火口壁の陰影で、藍色に見えるのである。
小島烏水 高山の雪 青空文庫
次の日のまだ登らないうち立野を立って、かねての願いで、阿蘇山の白煙を目がけて霜を踏み桟橋を渡り、路を間違えたりしてようやく日中時分に絶頂近くまで登り、噴火口に達したのは一時過ぎでもあッただろうか。
国木田独歩 忘れえぬ人々 青空文庫
高嶽の絶頂は噴火口から吐き出す水蒸気が凝って白くなっていたがそのほかは満山ほとんど雪を見ないで、ただ枯れ草白く風にそよぎ、焼け土のあるいは赤きあるいは黒きが旧噴火口の名残をかしこここに止めて断崖をなし、その荒涼たる、光景は、筆も口もかなわない、これを描くのはまず君の領分だと思う。
国木田独歩 忘れえぬ人々 青空文庫