閨
ねや
名詞
標準
bedroom (esp. one used by a married couple)
文例 · 用例
三年の間、待ち焦れ、恋ひ慕ひ、あらゆる寂寞と閨怨とによつて刺戟しつくした揚句、今また息も詰るやうな歓喜の圧迫によつてこの自分を苦しめさいなまんとする、敵よ!
— 岡本かの子 『恋愛といふもの』 青空文庫
(明治二十八年十二月「文藝倶樂部」臨時増刊 閨秀小説)
— 樋口一葉 『十三夜』 青空文庫
故人がよみつる歌の事などさま/″\胸に迫りて、ほと/\涙もこぼれつべく、ゆかしさのいと堪へがたければ、閨の戸おして大空を打見あぐるに、月には横雲少しかゝりて、見わたす岡の若葉のかげ暗う、過ぎゆきけんかげも見えぬなん、いと口惜しうもゆかしうも唯身にしみて打ながめられき。
— 樋口一葉 『すゞろごと』 青空文庫
が、若い閨秀畫家らしいことはその手紙の中に見えてゐる。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『或女友達への手紙』 青空文庫
一番最後に歌った意味は、『老母は愛児の帰りを待ちわび、紅粧の新妻淋しく空閨を守る。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
草がくれの艫に、月見草の咲いた、苫掛船が、つい手の屆くばかりの處、白砂に上つて居て、やがて蟋蟀の閨と思はるゝのが、數百一群の赤蜻蛉の、羅の羽をすいと伸し、すつと舞ふにつれて、サ、サ、サと音が聞こえて、うつゝに蘆間の漣へ動いて行くやうである。
— 泉鏡太郎 『十和田の夏霧』 青空文庫
若不順我呪 悩乱説法者頭破作七分 如阿梨樹枝如殺父母罪 亦如厭油殃斗秤欺誑人 調達破僧罪犯此法師者 当獲如是殃 と一心不乱、さっと木の葉を捲いて風が南へ吹いたが、たちまち静り返った、夫婦が閨もひッそりした。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
同時にまた「国民小説」「新小説」「明治文庫」「文芸倶楽部」というような純文芸雑誌が現われて、露伴紅葉等多数の新しい作家があたかもプレヤデスの諸星のごとく輝き、山田美妙のごとき彗星が現われて消え、一葉女史をはじめて多数の閨秀作者が秋の野の草花のように咲きそろっていた。
— 寺田寅彦 『科学と文学』 青空文庫
作例 · 標準
昔の貴族の館には、広々とした美しい閨があったという。
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夫婦は閨で、その日の出来事を語り合った。
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閨の窓から月明かりが差し込み、部屋を静かに照らしていた。
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標準
inner room
作例 · 標準
城の奥深くに、秘密の閨が隠されていた。
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かつて、その寺には僧侶たちの祈りのための閨があった。
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彼は静かな閨で、一人読書に耽っていた。
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