腹切り
はらきり
名詞動詞-サ変
標準
harakiri
文例 · 用例
まかり間違えば腹切り道具のこの事件に対して、彼がこんなに冷淡に構えているのを、半七は不思議に思いながら、もう一度この男の顔を見直した。
— 朝顔屋敷 『半七捕物帳』 青空文庫
あまりにも静かなり、ただ、腹切りし苦しさに肩衣をはねのけし瀬尾、その青き松の震慄。
— 北原白秋 『庭園の雨』 青空文庫
まかり間違えば、やはり腹切り仕事である。
— 岡本綺堂 『鐘ヶ淵』 青空文庫
みな様方も御覧の通り、六段目の幕があきまして、腹切りまでは滞りなく済みましたが、若旦那の勘平が刀を腹へ突っ込んで、手負いの台詞になってから、何だか様子がおかしくなったのでございます。
— 岡本綺堂 『勘平の死』 青空文庫
もうその頃には、わたしに「熊谷陣屋」や「勘平の腹切り」を見せてくれた印板屋の定さんはどこへか立去ってしまった。
— 岡本綺堂 『明治劇談 ランプの下にて』 青空文庫
これに触れるが否や、大騒動が勃発するという死点、この危機に今や日本は面しておりますが、かかるときには、日本民族本来の無の精神は直ちに実行を見出し、外国人が常に日本人に対して抱くところの、かの腹切りとなって、生命を無にして後悔することもないのであります。
— 横光利一 『我等と日本』 青空文庫
すると、今まで梶の横で誰とも話さなかったむっつりした一人の婦人が不意に梶に向って、「日本人はどうして腹切りをするのです」 と訊ねた。
— 横光利一 『厨房日記』 青空文庫
梶の横に通訳のようにいた友人は、「日本人の腹切りは見栄でやるのか責任を感じてやるのかと、この婦人が訊ねるんですよ」 と梶に説明した。
— 横光利一 『厨房日記』 青空文庫
作例 · 標準
武士は、潔く腹切りを選んで自らの名誉を守った。
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