浮塵子
うんか異読 ふじんし・ウンカ
名詞多音語
標準
plant hopper (any insect of family Delphacidae)
文例 · 用例
〔館は台地のはななれば〕宮沢賢治館は台地のはななれば鳥は岬の火とも見つ香魚釣る人は藪と瀬を低くすかしてわきまへぬ鳥をまがへる赤き蛾は鱗粉きらとうちながし緑の蝦を僭しつゝ浮塵子あかりをめぐりけり
— 宮沢賢治 『〔館は台地のはななれば〕』 青空文庫
浮塵子がわくと白熱燈が使われた。
— 黒島傳治 『浮動する地価』 青空文庫
浮塵子に似た緑色の小さい虫が、どの薔薇にも、うようよついていたのを、一匹残さず除去してやった。
— 太宰治 『善蔵を思う』 青空文庫
それから浮塵子や根切虫だが、そんねえな無益物の昆虫学とやらの名前も覚えなくつちやなりますめえ。
— 大正七(一九一八)年 『茶話』 青空文庫
また米を得るためには無数の浮塵子(うんかのこと)を鏖にせねばならず、単に薔薇の花を賞玩するためのみにも数万の※虫を殺戮せねばならぬ、その他今日われわれが自然物に加えている迫害を数え挙げたら実に際限はない。
— 丘浅次郎 『いわゆる自然の美と自然の愛』 青空文庫
越前国池田地方は山間の僻郷であるが、先年、日清戦役後、浮塵子が発生して、ほとんど収穫皆無のことがあった。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
そのときの風説に、戦争中は山々の天狗がみな満、韓へ渡って日本軍の応援をしたおかげで、百戦百勝の大勝利を得たのに、そののち天狗に対してなんらの礼祭を行わぬから、天狗が大いに立腹して浮塵子を放ったのであるとの妄説が伝わったとの話もある。
— 井上円了 『迷信と宗教』 青空文庫
ある年のこと、浮塵子が多く出て、米がみんな食われてしまうといって、農民たちが騒ぎ出し、石油を田にまいて、その絶滅を企てたけれども、文次郎だけは石油をまかなかったそうです。
— みちりやの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
例句