活物
かつぶつ
名詞
標準
living being
文例 · 用例
今度はまた川になる、川の面は、呼吸も吐かず静まりかえっているように見えるが、足を入れると、それこそ疾風が液体になったように全速力で走っている、流れの浅く、彎入した、緩やかなところに背を露わした石がある、苔が厚く活物の緑が蠢めいている、水草の動くのは、髪の毛がピシピシと流電に逆立つようだ。
— 小島烏水 『梓川の上流』 青空文庫
この水のみが、活物の緑を潜めているかと思われる。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
生物の最下等の奴になるとなんだかロクに分らないのサ、ダッテ石と人間とは一所にならないには極ッてるが、最下等生物の形状はあんまり無生活物とちがいはしないのだよ。
— 幸田露伴 『ねじくり博士』 青空文庫
人間が活物、社會が活物で、常に變動進歩して已まざる以上、萬古不易の制度、組織はあるべき筈がない。
— ‘V NAROD’ SERIES’ 『A LETTER FROM PRISON』 青空文庫
親のない孫と、子のない祖父の外に、此一軒家にはモ一箇の活物がゐた。
— 石川啄木 『散文詩』 青空文庫
火の中から助け出したばかりで、跡をお去らばにして可い位なら、お夏さんがお頼みはなさるまいし、私だって頼まれる程の事じゃあなし、困りましたね、どうも、何しろ活物だから始末が悪かったろうじゃアありませんか。
— 泉鏡花 『三枚続』 青空文庫
この間|僅かに何分時といふ程に過ぎずと覚ゆれど、而かもこの短時間に於ける、謂はば無限の深き寂しさの底ひより、堂々と現前せる大いなる霊的活物とはたと行き会ひたるやうの一種の Shocking 錯愕、驚喜の意識は、到底筆舌の尽くし得る所にあらず候。
— 綱島梁川 『予が見神の実験』 青空文庫
そは他にもあらず、予が曩に「我が我ならぬ我となりたり」といひ、「霊的活物とはたと行き会ひたり」と言へるが如き言葉の、尚ほやゝ疎雑の用法ならざる乎との疑ひ、読者にあらんかとも思ひたれば也。
— 綱島梁川 『予が見神の実験』 青空文庫
作例 · 標準
その動物園では、珍しい活物を見ることができると評判だ。
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活物から学ぶことは多く、生命の尊さを改めて感じさせられる。
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深海には、まだ知られていない活物が数多く生息しているらしい。
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古代の人々は、活物を神聖な存在として崇拝していたという。
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