沃土
よくど
名詞
標準
rich soil
文例 · 用例
長い間人間の目の敵にされて虐待されながら頑強な抵抗力で生存を続けて来た猫草相撲取草などを急に温室内の沃土に移してあらゆる有効な肥料を施したらその結果はどうなるであろう。
— 寺田寅彦 『路傍の草』 青空文庫
無常迅速、流転してやまざる環境に支配された人生の不定感は一方では外来の仏教思想に豊かな沃土を供給し、また一方では俳諧のさびしおりを発育させたのであろう。
— 寺田寅彦 『連句雑俎』 青空文庫
さうして深い吐息と腋臭とを放つ歯痛の色の黄、沃土ホルムの黄、粉つぽい亢奮の黄。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
その上の、見よ、すこしばかりの空地には湿つた胡瓜と茄子の鄙びた新らしい臭が惶ただしい市街生活の哀愁に縺れる……汽笛が鳴る……四谷を出た汽車の Cadence が近づく……暮れ悩む官能の棕梠そのわかわかしい花穂の臭が暗みながら噎ぶ、歯痛の色の黄、沃土ホルムの黄、粉つぽい亢奮の黄。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
その陰影の捕捉へがたき Passion の色、歯痛の色の黄、沃土ホルムの黄、粉つぽい亢奮の黄。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
天然の沙漠は水をさえこれに灑ぐを得ばそれでじきに沃土となるのであります。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫
彼らは、邦人未到の学問の沃土に彼らのみ足を踏み入れ得る欣びで、会集の期日ごとに、児女子の祭見に行く心地にて、夜の明くるのを待ちかねるほどになっていた。
— 菊池寛 『蘭学事始』 青空文庫
当時は、新しく登場した作家として「沃土」を書いた和田伝、「鶯」を発表した伊藤永之介等の作家があり、「あらがね」で鉱山の生活を描こうとした間宮茂輔等があった。
— 宮本百合子 『昭和の十四年間』 青空文庫
作例 · 標準
この沃土は、何世紀にもわたって農作物を豊かに育ててきた。
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肥沃な沃土は、地域経済の基盤となっている。
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土壌改良によって、痩せた土地も沃土へと生まれ変わらせることができる。
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