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塩蔵

えんぞう
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
1
標準
preserving in salt
文例 · 用例
赤鰯は鰯の塩蔵|若くは乾蔵せるものにして、其の味の美ならざること言ふまでも無し。
幸田露伴 東西伊呂波短歌評釈 青空文庫
その後にとらえた鶴の肉は、塩蔵して新年三ガ日の朝供御の鶴の御吸物になるので、当日、鶴をとらえた鷹匠には、金五両、鷹をおさえたものには金三両のご褒美。
丹頂の鶴 顎十郎捕物帳 青空文庫
それは、今年一月四日の夜、乾燥室から火を失し、塩蔵所の一部と人夫小屋を除く以外、全部の建物が烏有に帰し、狭山良吉という剥皮夫が一名生き残ったほか、清水技手以下五名が焼死したという椿事である。
久生十蘭 海豹島 青空文庫
猛烈な火は北風に煽られてたちまち隣りの物置に移り、食料品、野菜、猟具、人夫どもの雑多な私有品などを焼きつくしたうえ、剥皮場と看視人小屋に飛火してひと嘗めにし、獣皮塩蔵所を半焼したところで、ようやくおさまった。
久生十蘭 海豹島 青空文庫
一、獣皮塩蔵所の建物は、崖下の雪の中に一種素朴なようすで焼け残っていた。
久生十蘭 海豹島 青空文庫
獣皮塩蔵所は焼棒杭の上に屋根の残片が載っているばかり、薪置小屋は屋根を差掛けた吹きぬけの板囲いである。
久生十蘭 海豹島 青空文庫
見おろすと、塩蔵所の焼棒杭が弱々しい冬の陽に染まりながら寂然たる氷の渚に不吉なようすで林立している。
久生十蘭 海豹島 青空文庫
私は塩蔵所の岩蔭になにか夥しい白骨が散乱していたことを思いだし、帰途、大廻りしてそこへ行き、胸をとどろかせながら掻きさがして見たが、海象や膃肭獣の骨があるばかりで、人骨などは見あたらなかった。
久生十蘭 海豹島 青空文庫