仮像
かぞう
名詞
標準
pseudomorph
文例 · 用例
つまりその結果、前方にある聖母が十字架と重なるので、ちょうど聖母が磔刑になったような仮像が起る訳でしょう。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
何故なら、そうして幻のように現われる聖母磔刑の仮像は、第一、女性として最も悲惨な帰結を意味しています。
— 小栗虫太郎 『黒死館殺人事件』 青空文庫
顔に顔をもたせてゆるく閉たまいたる眼の睫毛かぞうるばかり、すやすやと寝入りていたまいぬ。
— 泉鏡花 『龍潭譚』 青空文庫
ここは四方の壁に造りつけたる白石の棚に、代々の君が美術に志ありてあつめたまいぬる国々のおお花瓶、かぞうる指いとなきまで並べたるが、乳のごとく白き、琉璃のごとく碧き、さては五色まばゆき蜀錦のいろなるなど、蔭になりたる壁より浮きいでて美わし。
— 森鴎外 『文づかい』 青空文庫
これらの例をかぞうれば枚挙にいとまあらず。
— 福沢諭吉 『経世の学、また講究すべし』 青空文庫
金龍山の鐘の響くを欄干に背を倚せてかぞうれば十二時なり。
— 饗庭篁村 『良夜』 青空文庫
むかしの英傑の伝を見るに、果断だとか、「裁決流るるがごとし」とかぞうさもなく出来るように書いてある。
— 新渡戸稲造 『自警録』 青空文庫
さて、ゆっくり休ませてもらったところで、猫吉は、おそるおそる、「あなた様は、ごじぶんでなろうとおもえば、どんなけもののすがたにもおなりになれるのだそうでございますが、それでは、ししとかぞうとかいったような、あんな大きなけものにもおなりになれるのでございますか。
— またの名 長ぐつをはいた猫 『猫吉親方』 青空文庫
作例 · 標準
鏡に映る自分の姿は、光の屈折が生み出した一種の仮像に過ぎない。
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「あの時見えた光景は、強いストレスが見せた仮像だったのかもしれない」
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鉱物の結晶が別の物質に置き換わっても元の形を保っている状態を、地質学では仮像と呼ぶ。
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彼は目に見える現象を真実だと思い込んでいるが、それは単なる仮像だ。
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