春光
しゅんこう
名詞
標準
spring sunlight
文例 · 用例
しかし鶯という可憐な小鳥が、真紅の小さな口を開けて、春光の下に力一杯鳴いてる姿を考えれば、何らかそこにいじらしい、可憐な、情緒的の想念が感じられる。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
陽春の日に、蒲公英の咲く長堤を逍遥するのは、蕪村の最も好んだリリシズムであるが、しかも都会の旗亭につとめて、春情学び得たる浪花風流の少女と道連れになり、喃々戯語を交して春光の下を歩いた記憶は、蕪村にとって永く忘れられないイメージだったろう。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
・遠山の雪のひかるや旅立つとする・影も春めいた草鞋をはきかへる・春がきてゐる土を掘る墓穴 これだけの質草はあつてうどんと酒・みちはいつしか咲いてゐるものがちらほら 三月九日春光うらゝかなり、陽はあたゝかく風はさむい。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
それは春光の下に群生する櫻のやうに、或いはまた菊の酢えたる匂ひのやうに、よにも鬱陶しくわびしさの限りである。
— 萩原朔太郎 『青猫』 青空文庫
神さまも、この花をつつむには、特別上等の澄んだやわらかな春光をつかっていらっしゃるとしか思えない。
— 新美南吉 『ごんごろ鐘』 青空文庫
又春光野に流れて鳥初めて歌ひ、暮風清蔭に湧いて蜩の声を作すが如し。
— 石川啄木 『閑天地』 青空文庫
撫でられた電車の腹はそこだけ埃を擦り除られた春光にピカピカ映るワニスの光沢を明瞭に一筋のこしてガタンガタン交叉点の進メの信号に向ってうねを打って行く。
— 岡本かの子 『豆腐買い』 青空文庫
四 四月二十八日午前九時 今日は空前の早起致し候ため、実は雨でも降るかと心配仕り候処、春光嬉々として空に一点の雲翳なき意外の好天気と相成、明け放したる窓の晴心地に、壁上のベクリンが画幀も常よりはいと鮮やかに見られ候。
— 石川啄木 『渋民村より』 青空文庫
作例 · 標準
窓から差し込むうららかな春光を浴びながら、読書を楽しむ。
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春光に照らされた草原が、キラキラと輝いている。
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ようやく厳しい寒さが和らぎ、柔らかな春光を感じる季節になった。
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