詠進
えいしん
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
presentation of a poem (to the Court or a shrine)
文例 · 用例
この行幸は御家庭的なお催しで、儀式ばったことでなかったせいなのか、官人一同が詞歌を詠進したのではなかったのかその日の歌はこれだけより書き置かれていない。
— 乙女 『源氏物語』 青空文庫
甲州一の宮浅間神社に詠進したる短冊の和歌「うつし植うる初瀬の花のしらゆふをかけてぞ祈る神のまにまに」も、文字こそ信玄の真蹟であれ歌は主水の作なのである。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
今年の詠進歌などにも、幾百幾千とよみ込まれるだらうあしたづなる語は、蘆叢にゐる鶴でないことは勿論、丹頂鶴でもなさゝうだといふことがいへれば幸ひであつた。
— ――鶴亀の芸能―― 『鶴が音』 青空文庫
日清戦争の当時、出征軍人が羨ましくて、十五歳を満二十歳と偽り軍夫になって澎湖島に渡った経歴もある男で、今は村の巡査をして、和歌など詠み、新年勅題の詠進などして居る。
— 徳冨健次郎 『みみずのたはこと』 青空文庫
その詠進者は県下だけでもかなりの多数で、中には八十余歳の老人もあり、十一歳ぐらいの少年少女もあると聞こえた。
— 第二部下 『夜明け前』 青空文庫
明治十七年か八年だったか、宮中の新年の御歌始に、「雪中の早梅」という題の詠進をしたことがある。
— 柳田国男 『故郷七十年』 青空文庫
この舞は翁の自作で、上奏してこれを舞はんことを請願したのであつたが、芽出度く舞ひ納め、一首を詠進して曰く、翁とてわびやは居らむ草も木も栄ゆる時に出でて舞ひてむ まことに朗らかな白頭翁ではある。
— 川田順 『枕物狂』 青空文庫
年内に詠進すべしと云々、連々として三百首|争でか風情を得んや、はなはだ以て堪へがたし」など書きはじめる。
— 風巻景次郎 『中世の文学伝統』 青空文庫
作例 · 標準
歌会で入選した詩を、作者が天皇に詠進した。
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新年の初めに、臣下が皇帝にめでたい詩を詠進する習慣があった。
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「この短歌を、神前に詠進させていただきます」と、神職が厳かに述べた。
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