南門
なんもん
名詞
標準
south gate
文例 · 用例
ある人は「南門殿還幸」を意味すると言っていたがそれはあまり当てにはならない。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
幸村茶臼山に陣し、毛利勝永は天王寺南門に備え、大野治長の先鋒銃隊東に在り、左方岡山口は大野治房を配し、迂回すべき遊軍は明石|全登が精兵三百を率いた。
— 菊池寛 『大阪夏之陣』 青空文庫
また、同じ刻限、天王寺表の嚮導、石川伊豆守、宮本丹後守等三百余人が平野の南門に着した。
— 菊池寛 『真田幸村』 青空文庫
その中をだんだん南門のほうに遠ざかって行く倉地を見送っていると葉子はとてもそのままそこに居残ってはいられなくなった。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
「勝手にせい……ばかっ」 やがてそう激しくいい捨てると思うと、倉地は腕の力を急にゆるめて、洋傘を拾い上げるなり、あとをも向かずに南門のほうに向いてずんずんと歩き出した。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
沼南にはその後段々近接し、沼南門下のものからも度々噂を聞いて、Yに対する沼南の情誼に感奮した最初の推服を次第に減じたが、沼南の百の欠点を知っても自分の顔へ泥を塗った門生の罪過を憎む代りに憐んで生涯面倒を見てやった沼南の美徳に対する感嘆は毫も減ずるものではない。
— 内田魯庵 『三十年前の島田沼南』 青空文庫
わたしは東京日日新聞の従軍記者として満洲の戦地にあって、遼陽陥落の後、半月ほどは南門外の迎陽子という村落の民家に止宿していたが、そのあいだの事である。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
遼陽の南門外に宿っている時、宵から大雨、しかも激しい雷鳴が伴って、大地震のような地響きがするばかりか、真青な電光が昼のように天地を照らすので、戦争に慣れている私たちも少なからず脅かされた。
— 岡本綺堂 『綺堂むかし語り』 青空文庫
作例 · 標準
大学のキャンパスが広大すぎて、南門から自分の学部の講義棟まで早歩きしても15分以上かかってしまった。
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「明日の正午に、南門の大きな時計塔の下で待ち合わせね」と言い残し、彼女は人混みの中に足早に消えていった。
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かつての城跡を散策していると、最近になって忠実に復元された巨大な南門の威容が青空を背に堂々とそびえ立っていた。
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