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口授

くうじゅ異読 こうじゅ・くじゅ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
1
標準
oral instruction or teaching or method
文例 · 用例
六月二十五日には「移動低気圧」に関する論文の最後の一節を夫人に口授して筆記させ、出来上がった原稿を Phil. Mag. に送らせた。
寺田寅彦 レーリー卿(Lord Rayleigh) 青空文庫
主に口授を筆記するのであったが、たまたま何かの教材の参考資料として、英国製で綺麗な彩色絵の上に仮漆を引いた掛図を持出し、その中のある図について説明をした。
寺田寅彦 マーカス・ショーとレビュー式教育 青空文庫
原稿を口授して筆受させたのだと云う人があるが、そうではない。
森鴎外 不苦心談 青空文庫
二十 十二月三日の朝、スティヴンスンは何時もの通り三時間ばかり、「ウィア・オヴ・ハーミストン」を口授して、イソベルに筆記させた。
中島敦 光と風と夢 青空文庫
又和銅四年には、勅命を承けて太安万侶が、稗田阿礼の口授に依つて、古事記を筆録し、翌年これを完成して上り、又|元正天皇の御代には、舎人親王が勅を奉じて、日本書紀を撰せられてゐる。
菊池寛 二千六百年史抄 青空文庫
Balzac は例の僧衣を著て、部屋の中をあちこち歩きながら口授する。
森鴎外 追儺 青空文庫
飛行機の孩子の如き木鳶を墨子の造つた傳説も有り、雲梯等の攻城器械を無功ならしむる各般の實際設備と、攻城に對する防禦施爲とを墨子が説いてゐるところを觀ると、墨子の學は心識的のみで無くて手腕的の方面も伴なつてゐたもので、その實際施設の方面には口授親接によつて傳へられたものも多かつたらう。
幸田露伴 墨子 青空文庫
『八犬伝』もまた末尾に近づくにしたがって強弩の末|魯縞を穿つあたわざる憾みが些かないではないが、二十八年間の長きにわたって喜寿に近づき、殊に最後の数年間は眼疾を憂い、終に全く失明して口授代筆せしめて完了した苦辛惨憺を思えば構想文字に多少の倦怠のあるは止むを得なかろう。
内田魯庵 八犬伝談余 青空文庫