幻辞.com

悲涙

ひるい
名詞
1
標準
tears of sadness
文例 · 用例
桂子はバルザツクの「知られざる傑作」の主人公である画家が、絵画の絶対の完成を求めてその画布を人間の眼には何物とも判じ得られぬ狂的な形象に塗殺し尽して仕舞つた記述を読んで、悲涙を流した。
岡本かの子 花は勁し 青空文庫
武帝が立つて一天の君たるに當つて、韓嫣といふものが武帝の異父をつかまへ、載せて長樂宮に至つて、倶に母に謁し、悲涙喜涙共に下る劇的光景を現出し、の一系は皇太后の親族といふので京師にのさばりかへつたのである。
幸田露伴 道教に就いて 青空文庫
農地解放なぞということでは人一倍痛めつけられ、家事を委せきっていた妻の死後のことであるから、これらの甚だ不馴れなことに彼自らかかりきって浮世の汗水にまみれなければならず、日夜悲涙をのまなければならなかった。
坂口安吾 女剣士 青空文庫
」 悲涙にむせんだお艶、前を乱した白い膝がしらに畳をきざんで、両手を空に上り框までよろめき出ると、「えいッ!
乾雲坤竜の巻 丹下左膳 青空文庫
女性の中にすぐれたるヘレネー答へて彼にいふ、『ああ恩愛と威光とを兼ぬるかしこき舅君、君の御子の跡慕ひ、わが閨房を兄弟を*愛兒を更に、年齡の等しき友を打棄てしその時凄き死の禍難われを襲はば善かりしを、 175*運命之を許さねば今は悲涙にくるゝのみ。
ILIAS イーリアス 青空文庫
あの男の悲涙、あの男の絶望!
モウリス・ルブラン 水晶の栓 青空文庫
今はなお、官兵衛様のご一身を助け出すまで、われらの身もままならぬが、いつかは必ず、半兵衛重治にたいし、この痛恨を思い知らせずに措くものではない」 ひとり衣笠久左衛門ばかりでなく、母里太兵衛も栗山善助も、悲涙のうちにこれを誓った。
吉川英治 黒田如水 青空文庫
京都にある硬骨な弟子のうちには、清十郎の行状にあいそをつかして、(この場合、沙汰の限りだ) と怒っている者があるし、(拳法先生が世におわせば) と、悲涙をふるって、一介の武者修行から与えられた侮辱に対して歯がみをしている者もあった。
火の巻 宮本武蔵 青空文庫
作例 · 標準
愛犬との別れに、彼は人目もはばからず悲涙にくれた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
戦地から届いた手紙を読み、母は悲涙を隠せなかった。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
劇の結末があまりに切なく、客席からは悲涙がこぼれた。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview