比類
ひるい
名詞頻度ランク #31721 · 青空 369 例
標準
parallel
文例 · 用例
そのためどこか骨ばっており、柔らかさの陰影に欠けるけれども、これがまた長所であって、他に比類のない印象の鮮明さと、感銘の直接さとを有している。
— 萩原朔太郎 『郷愁の詩人 与謝蕪村』 青空文庫
彼は穴の奧で三日間は蟲の息で、生きてゐるのだか死んでゐるのだか、それこそ全く幽明の境をさまよひ、四日目に、猛烈の空腹感に襲はれ、杖をついて穴からよろばひ出て、何やらぶつぶつ言ひながら、かなたこなた食ひ搜して歩いてゐるその姿の氣の毒さと來たら比類が無かつた。
— 太宰治 『お伽草紙』 青空文庫
ああ、本洲の比類のない水成岩山、その高きこと、一万尺、古生層地の峡間を流れる水!
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
――さうしてもつて始めて、それは君の孜々とした排他的な愛によつて宇宙の中心に置かれ、そしてその時こそ、その比類のない場所で天使どもに奉仕されるであらう。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『或女友達への手紙』 青空文庫
私は、言いつけられたとおりにそこへ置いたとたん、さっと夕風が吹いて来て、その紙幣が庭へ飛び散りまして、一円札でも何でも、私にとっては死ぬほどの苦労をして集めて来た大金です、思わず、あっと声を挙げて庭に降りてその紙幣の後を追った時の、みじめな気持ったら比類の無いものでございました。
— 太宰治 『男女同権』 青空文庫
脚の達者なことといったら比類なし。
— 井沢衣水 『本州横断 痛快徒歩旅行』 青空文庫
――これだけは工夫した女優の所作で、手には白金が匕首のごとく輝いて、凄艶比類なき風情であった。
— 泉鏡花 『伯爵の釵』 青空文庫
……権右衛門の比類なき堅固な意志に就て政江は大いに喋った。
— 織田作之助 『俗臭』 青空文庫
作例 · 標準
その建築美は、世界でも比類を見ないほど完成されている。
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彼の才能は比類がなく、同世代の中では抜きん出た存在だ。
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古今比類なき名刀として、博物館に厳重に保管されている。
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