老嬢
ろうじょう
名詞
標準
elderly spinster
文例 · 用例
ある時下宿の老嬢フロイライン・シュメルツァー達と話していたら、何かの笑談を云って「エス・イスト・ヤー・マノーリ」というから、それは何の事だと聞いてみると、「馬鹿げた事だ」という意味の流行語だという。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
この三人が、姫君のためにはハッピーエンド、彼らの目には悲劇であるかもしれない全編の終局の後に、短いエピローグとして現われ、この劇の当初からかかっていた刺繍のおとぎ話の騎士の絵のできあがったのを広げてそうして魔女のような老嬢の笑いを笑う。
— 寺田寅彦 『音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」』 青空文庫
「須賀さん、どこに泊っていらっしゃるだろうって、楽屋の老嬢連、ひどく関心持ってたわ」 信吉はほっとした。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
……」 だからお前の亭主には出来ん――という父親の言落を素直にきいているうちにいつか二十九歳の老嬢になり秋は人一倍寂しかった。
— 織田作之助 『実感』 青空文庫
その氷塊の上では海豹がまどろみ、海つばめはその上を飛びこえて行くのです」第十夜「わたしはひとりの老嬢を知っていました」と、月が言いました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
わたしの老嬢はいつもひとりぽっちで、窓の中がわで立ち働いていました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
そこには、去年一度も家から出たことのない老嬢が、静かに眠っていました。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
もの静かな老嬢は、生きているときは、年がら年じゅう家の中の同じ場所だけをゆっくりと動きまわっていましたのに、死んだいまとなって、このひろびろとした国道を真一文字に走って行くのでした。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
作例 · 標準
近所に住む気難しい老嬢は、いつも庭先にやってくる野良猫にだけは優しく接していた。
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莫大な遺産を相続したその老嬢は、財産目当ての親戚たちの訪問を一切拒絶している。
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彼女は生涯独身を貫き、誇り高き老嬢として趣味の洋裁に没頭した。
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