活用形
かつようけい
名詞
標準
inflected word form (one of the six bases in Japanese)
文例 · 用例
同じ語の音の形はいつも同じであったと思われるから(もっとも、活用する語にはいくつかの違った形があるが、それでも、その一つ一つの活用形は、いつも同じ形である)、これを写した万葉仮名は、いろいろ文字が違っていても、皆同じ音を表わすものと認められる。
— 橋本進吉 『国語音韻の変遷』 青空文庫
すなわち、ここにも、乙類が相伴って同じ活用形に、あらわれて来ます。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
ここでも同じ活用形には、違った仮名でも同じ甲類が相伴ってあらわれて来ることが見られます。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
奈良朝においてハ行上一段活用の動詞としては「乾る」「嚏る」の二語だけでありますが、それが活用した確かな例は、未然・連用の二つの活用形だけで、それにはどちらも「ヒ」の乙類の仮名が用いてあるのであります。
— 橋本進吉 『古代国語の音韻に就いて』 青空文庫
今泉忠義君は、既に「助動詞きの活用形しの考へ」(昭和五年十月号国学院雑誌)と言ふ論文で、過去の「し」の用例の記・紀の歌謡に現れた分を整理して、其成立を考へようとして居る。
— ――語尾「し」の発生―― 『形容詞の論』 青空文庫
我々の持つて居る形容詞が、何時の間にか、今の活用形を持つたものだけを、さう言ふやうになつて、形も整頓されて了つた。
— 折口信夫 『古代中世言語論』 青空文庫
即、活用形が動詞の形を決めて行く訣である。
— 折口信夫 『熟語構成法から観察した語根論の断簡』 青空文庫
我々の使つてゐる言葉が統一せられて、下二段・上二段・四段・変格と決つて居た訣ではないが、段々整理されて、幾つかの活用形式を生じて来たのである。
— 折口信夫 『熟語構成法から観察した語根論の断簡』 青空文庫
作例 · 標準
国語の試験では、傍線部の動詞がどの活用形にあたるかを答えさせる問題が頻出する。
古典文法において、助動詞「けり」が接続するのは、直前の語の連用形という特定の活用形に限られる。
自然言語処理の分野では、膨大なテキストから動詞のあらゆる活用形を網羅した辞書データが活用されている。
日本語の動詞には、未然・連用・終止・連体・仮定・命令という六つの基本的な活用形が存在する。