出刃
でば
名詞
標準
broad-bladed kitchen knife (for dressing fish)
文例 · 用例
「親分、待って呉れ」 「馬鹿ッ」 七五郎、棚の出刃を取る。
— 山中貞雄 『森の石松』 青空文庫
七之助さんは怖い顔をしてしばらくおふくろさんの死骸を眺めているようでしたが、急にまたうろたえたような風で、台所から出刃庖丁を持ち出して、今度は自分の喉を突こうとするらしいんです。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
いけすかねえ野郎は、かまうこたない、出刃庖丁で頸をちょんぎったるんだ。
— 黒島傳治 『土鼠と落盤』 青空文庫
あの時も俺出刃包丁がいきなり胸にさゝるべと思つて床の中で震へてゐたさ」 Iはおんつぁんの不思議な一面を知つたやうな顔をして聞いてゐたが、「けれどおんつぁんは親切だなあ」 と言葉を入れた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
渋色の逞しき手に、赤錆ついた大出刃を不器用に引握って、裸体の婦の胴中を切放して燻したような、赤肉と黒の皮と、ずたずたに、血筋を縢った中に、骨の薄く見える、やがて一抱もあろう……頭と尾ごと、丸漬にした膃肭臍を三頭。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
」 と、何かさも不平に堪えず、向腹を立てたように言いながら、大出刃の尖で、繊維を掬って、一角のごとく、薄くねっとりと肉を剥がすのが、――遠洋漁業会社と記した、まだ油の新しい、黄色い長提灯の影にひくひくと動く。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
疑わずにお買い下さい、まだ確な証拠というたら、後脚の爪ですが、」 ト大様に視めて、出刃を逆手に、面倒臭い、一度に間に合わしょう、と狙って、ずるりと後脚を擡げる、藻掻いた形の、水掻の中に、空を掴んだ爪がある。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
出刃を落した時、赫と顔の色に赤味を帯びて、真鍮の鉈豆煙草の、真中をむずと握って、糸切歯で噛むがごとく、引啣えて、「うむ、」 と、なぜか呻る。
— 泉鏡花 『露肆』 青空文庫
作例 · 標準
父親が大きな魚を出刃で手際よくさばいた。
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この出刃は、魚を捌くのに特化している。
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料理教室で、出刃の正しい使い方を習った。
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