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空室

くうしつ
名詞
1
標準
vacant room
文例 · 用例
第二には船の中に大きな空室を作り、その中に水を満載し、船の動揺に応じて適当に水を動揺させ、その作用で横揺れを防ぐという工夫が今より二十年前、英国の二、三の汽船に応用されたが、あまり面白くなかったと見えてその後は用いられぬ。
寺田寅彦 汽船の改良 青空文庫
殊に自分の投宿した中西屋といふは部室數も三十|近くあつて湯ヶ|原温泉では第一といはれて居ながら而も空室はイクラもない程の繁盛であつた。
国木田独歩 湯ヶ原ゆき 青空文庫
三浦内科に空室があるので午後三時頃入院するというので志んは準備に帰宅した。
寺田寅彦 病中記 青空文庫
後に跟いて縁側を折曲って行くと、同じ庭に面して三ツ四ツの装飾も何もない空室があって、縁の戸は光線を通ずるためばかりに三|寸か四寸位ずつすかしてあるに過ぎぬので、中はもう大に暗かった。
幸田露伴 観画談 青空文庫
長頭丸が時|輪袈裟を掛け、印を結び、行法怠らず、朝廷長久、天下太平、家門隆昌を祈って、それから食事の後には、ただもう机にとした、すっきりとした、塵雑の気のない、平らな、落ついた、空室に日の光が白く射したような生活のさまが思われて、飯綱も成就したろうが、自己も成就した人と見える。
幸田露伴 魔法修行者 青空文庫
きょうから隣の空室へ判事試補マイヤー君が宿をとりました。
寺田寅彦 先生への通信 青空文庫
葉藏の室の兩隣りは空室で、いちばん西側のへ號室には、脊と鼻のたかい大學生がゐた。
太宰治 道化の華 青空文庫
と先に立ち、奥の空室へ銀平を導き行きぬ。
泉鏡花 活人形 青空文庫