典侍
てんじ
名詞
標準
maid of honor
文例 · 用例
「こちらへ上がりますと、またいっそうお気の毒になりまして、魂も消えるようでございますと、先日|典侍は陛下へ申し上げていらっしゃいましたが、私のようなあさはかな人間でもほんとうに悲しさが身にしみます」 と言ってから、しばらくして命婦は帝の仰せを伝えた。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
典侍の話のとおりに、姫宮の容貌も身のおとりなしも不思議なまで、桐壺の更衣に似ておいでになった。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
母の更衣は面影も覚えていないが、よく似ておいでになると典侍が言ったので、子供心に母に似た人として恋しく、いつも藤壺へ行きたくなって、あの方と親しくなりたいという望みが心にあった。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
よほど年のいった典侍で、いい家の出でもあり、才女でもあって、世間からは相当にえらく思われていながら、多情な性質であってその点では人を顰蹙させている女があった。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
はなやかな絵をかいた紙の扇で顔を隠すようにしながら見返った典侍の目は、瞼を張り切らせようと故意に引き伸ばしているが、黒くなって、深い筋のはいったものであった。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
妙に似合わない扇だと思って、自身のに替えて源典侍のを見ると、それは真赤な地に、青で厚く森の色が塗られたものである。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
「笹分けば人や咎めんいつとなく駒|馴らすめる森の木隠れ あなたの所はさしさわりが多いからうっかり行けない」 こう言って、立って行こうとする源氏を、典侍は手で留めて、「私はこんなにまで煩悶をしたことはありませんよ。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
いつもそう思いながら実行ができないだけですよ」 袖を放させて出ようとするのを、典侍はまたもう一度追って来て「橋柱」(思ひながらに中や絶えなん)と言いかける所作までも、お召かえが済んだ帝が襖子からのぞいておしまいになった。
— 紅葉賀 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
平安時代の典侍は、天皇の側近くに仕える女官であった。
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宮中の典侍は、公務の補佐や儀式の準備に携わった。
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源氏物語には、典侍の位を持つ女性の登場人物もいる。
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ウィキペディア
典侍(ないしのすけ/てんじ)とは、律令制における官職で、内侍司(後宮)の次官(女官)。単に「すけ」とも呼ばれた。
出典: 典侍 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0