黄緑色
おうりょくしょく
名詞
標準
yellow-green
文例 · 用例
その痰の斑には濃い緑色のところと、黄緑色のところと、粘り白いところとある。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
落葉が降り留っている井戸端の漆喰へ、洗面のとき吐く痰は、黄緑色からにぶい血の色を出すようになり、時にそれは驚くほど鮮かな紅に冴えた。
— 梶井基次郎 『冬の日』 青空文庫
まっすぐに長い茎のまわりに規則正しい間隔をおいて輪生した緑の葉がだんだんに黄緑色に変わって来るのであった。
— 寺田寅彦 『病室の花』 青空文庫
まことに恍惚とする黄緑色の地の起伏のゆるやかな美しさ。
— 横光利一 『欧洲紀行』 青空文庫
頬をげつそり落して、蒼白い額を獄砦の円木の隙間へ押しあてて、若芽の燃え出た黄緑色の草原のずつとかなたから漂うて来るキルギスの娘の唄に耳を傾けてゐた。
— 横光利一 『犯罪』 青空文庫
そこらは見下す位置になってゐる隣家の畑は今丁度夕陽があたって、一斉に伸び立った桑の若芽がみづみづと黄緑色の蓆をのべたやうに遠く見渡された。
— 金田千鶴 『夏蚕時』 青空文庫
わらくずやペンキ塗りの木の片が黄緑色に濁った水面を、一面におおっている。
— 芥川龍之介 『出帆』 青空文庫
今立って居る処から四方へ延び拡がって居る草原は、黄緑色にはてしなく続いて、遠い向うには海の様な空の中に草の頭がそろってしなやかにユーラリ、ユラリとそよいで、一吹風が吹き渡ると、林中の葉と原中の草が甘い薫りを立ててサヤサヤ、サヤサヤと鳴り渡る。
— 宮本百合子 『追憶』 青空文庫
作例 · 標準
例句