漆塗り
うるしぬり
名詞
標準
lacquering
文例 · 用例
果物は可成勾配の急な臺の上に竝べてあつて、その臺といふのも古びた黒い漆塗りの板だつたやうに思へる。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
それから氣むづかしげな樣子をした、栗毛のポインタアは、金色の脚のついた圓卓子の端にその背中をこすりつけながら、漆塗りの臺の上のセエヴル製の茶碗をがたがた顫はせてゐた。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から』 青空文庫
生菓子をいろいろ、四角で扁平な漆塗りの箱に入れたのを肩にかけて、「カエチョウ、カエチョウ」と呼び歩くのは、多くは男の子で、そうして大概きまって尻の切れた冷飯草履をはいていたような気がする。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
果物はかなり勾配の急な台の上に並べてあって、その台というのも古びた黒い漆塗りの板だったように思える。
— 梶井基次郎 『檸檬』 青空文庫
おかみさんは赤漆塗りの鉢の上に笊を置いて、桶の中から半分|潰れた葡萄の粒を、両手に掬って、お握りを作るやうな工合にしぼりはじめました。
— 宮沢賢治 『葡萄水』 青空文庫
楽焼の煎茶道具|一揃ひに、茶の湯用の漆塗りの棗や、竹の茶筅が埃を冠つてゐた。
— 岡本かの子 『蔦の門』 青空文庫
桂子は、姪でも内弟子でもあるせん子を相手に麦落雁を二つ三つ撮んでから漆塗りの巻絵の台に載つてゐる紙包の嵩をあつさり掴んだ。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
その主なるものを茲に紹介すれば、 階下==玄関衝立代りとして、漆塗り大船型の器に截り据ゑた松の大幹、その枝々に揺れる藤浪。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
作例 · 標準
例句